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大人のための英文法(21/31)

はじめに

 グローバル人材になるならば英語くらいはできなければ、とよく言われる。だったら、一流の、本当の英語を学びたいと個人的に思っている。ということで、本当の「大人のための英語」として英文法を学んでいく。ここではそのメモを書いていきたい。
 参考図書として

を読んでいく。今日は第27章を扱う。

27. 接続詞

27.1 等位と従位

 接続詞の用法を記述するに当たり、まずは等位の概念を確認しておく。

 語・句・節が対等な文法関係で接続されていることを等位(coordination, parataxis)という。等位は以下の2種類に分類できる:

   (1) 連辞的等位 等位接続詞で連結されるもの。
   (2) 非連辞的等位 接続詞なしで連結されるもの。


 等位で連結されるものは、基本的に名詞句と名詞句、前置詞句と前置詞句のように同一の統語範疇でなければならない
 被連結語が異なった階層にあり、一方が他方に従属する関係は従位(subordination, hypotaxis)という。

27.1.1 句接続と文接続

 たとえば以下の\mathrm{and}は以下の2通りの解釈が可能である。

  John and Mary sang.                    
      =Both John and Mary sang.                    
      =John sang with Mary.                    

前者は「ジョンは歌い、メアリーも歌った」(John sang + Mary sang)という意味になる一方で、後者は「ジョンとメアリーが一緒に歌った」という意味である。この場合、前者のandは文接続と呼ばれ、後者は句接続と呼ばれる。
 たいていの場合、このような2通りの解釈が可能であるものの、状態動詞や性質形容詞(tall, youngなど)では「文接続」しかあり得ない。これらが第一義として「個人」について用いられる述語であるからである。これに対してdiffer, collide, agree, similarなどの対称的述語では「句接続」しか成立しない。これらが1つの実態の実では意味を成さないためである。

27.2 接続詞

 等位接続詞には、and, or, but, forの4語がある。

27.2.1 and

 A and Bという形態で利用される場合、文法上、AおよびBは対等の語・句・節である。しかし意味的にはBがAに対して従属的な場合もある。

 3つ以上の等位項がある場合、最後の等位項にのみandが置かれ、他はカンマでつなぐ。

 等位項は通常、口調の関係から、短い(=音節数の少ない)方が先に置かれる。
   E.g. a black and yellow insect.

  • しかし慣用表現の中には語順が固定されているものがある。
   E.g. hands and knees
   a knife and fork
  • また文化的な優先関係が存在するものもある。
   E.g. heaven and hell
  • さらに語順が固定されており、かつBがAの付属物であることを示す場合もあり得る。
   E.g. bread and butter バター入りパン
  • 等位項で同じことばを反復する場合、瞬時的動詞では反復、非完結動詞では継続を表す。名詞の場合は「種々様々」の意味を成す
   E.g. They knocked and knocked. 彼女はノックし続けた。
   E.g. She ran and ran. 彼女は走りに走った。
   E.g. There are books and books. 本にもいろいろある。

[良書もあれば悪書もある。]
  • 等位節で文と文がつながる場合は、2つの文の論理的な関係から複数の意味が生じ得る:
  (1) 同時 =while John sang and Mary played the piano.
  (2) 時間的継起 =and then I woke up and got out of bed.
  (3) 因果関係 =therefore She was sick and took some medicine.
  (4) 対比*1
-
John is candid and Mary is secretive.
  (5) 条件*2
-
Move and I'll shoot.
  (6) 評言*3
-
You doubt his ability and with reason.
  • 名詞句と文がつながる場合は2つの意味があり得る:
  (1) 名詞句が命令文相当語になる Another step, and I'll shoot.
  (2) 名詞句が時間や事象表現で、

時点の経過・事象の発生とその後を表す
Ten days, and no letter came.
27.2.2 or

 通常、A or Bで語・句・節を基本的に二者択一の関係で結びつける。ただし節の内容次第で両立的に解される場合がある*4

  • S1 or S2と語・句・節をつないでいる場合にS2がS1の訂正になる場合がある
   E.g. He came home late last night, or early this morning.
     彼は昨夜遅く、というよりも今朝早く帰宅した。
  • 否定的条件(if not)を表す。andとは異なりAは命令文でなくてもよい。
   E.g. Wear your coat or you'll be cold.
   E.g. It's true or I am a Dutchman.
  • 「or was he?」を付与することで前言を疑って「いや(そうだろうか)」という意味を表す。
   E.g. He was lying―or was he? 彼はうそをついていた

―いや、そうだったろうか。
27.2.3 but

 butは語・句・節を反対・対立の関係で連結する。

   E.g. He is an [intelligent] but [lazy] man.
   E.g. It was not [in London] but [in Paris] that he met Mary.
   E.g. [I'd like to go], but [I'm busy].
27.2.4 for

 直前の文・語句を使用した訳を解説する節を導く。語や句を導くことはしない。格式体で話し言葉では滅多に用いない。

   E.g. It may rain, for the barometer is falling. ひと雨来るかもしれない、バロメーターが下がっているから*5
   E.g. I went into the shop, for a shop it was. 私はその店―というのは、そこは店だったのだ―に入って行った*6

 becauseとの相違は2点ある:

  • forは等位接続詞であるから「節+for+節」の語順しか許さない。これに対してbecauseは従位接続詞であるから、主節の前・後のいずれにも置くことができる。
  • becauseは「原因・理由」を述べるのに対して、forは前言への「解説」を付与する。
27.2.5 still less, let alone, not to mention
   (1) still less(略式)/ 否定文のあとに用い、後続文が一層真であることを表す。
     let alone  
        E.g. I’ve not even read the first chapter, still less/let

    alone finished the book.
   (2) not to mention 同意味。ただし名詞句のみ従う。
        E.g. The weather here is gorgeous, not to mention

    the wonderful food.

27.3 相関接続詞

   (1) both A and B I can both knit and sew.
   (2) either A or B You can contact us either by letter or by phone.
   (3) neither A nor B Neither his son nor his daughter was/were at the funeral.

bothと違い、eitherおよびneitherは動詞の前に置くことができる。neither A nor Bの場合、Bが主語を含む文の場合、語順転倒が生じる。

27.4 名詞節を導く従位接続詞

 名詞節を導く接続詞には以下がある:

   that, lest, whether, if, but (that), but what

27.4.1 that

 that節は文中で以下の機能を果たす:

  (1) 主節 thatは原則として省略されない。
       E.g. That John is honest is obvious.
  (2) 他動詞の目的語 say,tellなどの日常語の後ではthatは省略されることが多い。
       E.g. I know (That) he is here.
  (3) 前置詞の目的語 except, save(古語)などに限られる。
       E.g. I know nothing except That he was found dead.
  (4) 主語補語 おもにitやthe trouble/questionなどを主語とする。
       E.g. It is just That he has not a great deal of tact or imagination.
  (5) 前の名詞句と同格 thatが落ちることもある。
       E.g. The fact That it had a happy ending was immaterial to me.
27.4.2 ifとwhether

 普通語ではifの方が一般的だが、いくつかの場合ではwhetherしか利用不可である。

  (a) 疑問詞節が主節の前にある場合
     E.g. Whether he will succeed is not certain.
  (b) 疑問詞節が主語補語の場合
     E.g. The question is whether he will agree or not.
  (c) 補文標識がor notを伴っている場合
     E.g. I’m going to see her whether you like it or not.
  (d) 補文標識の前に前置詞がある場合
     E.g. It depends on whether he will support us or not.
  (e) 補文標識がto不定詞を伴っている場合
     E.g. John wondered whether to wait or them or go on.
27.4.3 thatとwhether

 thatとwhetherのいずれが使えそうと思える場合、話者が補文内容を不確かに思っている場合はwhetherを用いる。補文内容が事実であることを前提とする場合はthatを用いる。したがって…

  (a) certain, sure, knowなどの話し手の確信を表す述語はthatを取り、whetherを取ることはできない。
  (b) thatとwhtherを取るかで意味が変わる。
     E.g. Do you know whether the plane has landed?
       =実際に着陸したか、話者には不明である。
     E.g. Do you know whether the plane has landed?
       =実際に着陸したか、話者に既知である。

 (b)について典型的な例はdoubtの使い方である。ここまでの議論に則れば、

  doubt whether 補文の内容がそうであるとの確信が話者にない(=「疑わしい」)という主旨になる。
     E.g. I doubt whether it will rain.:きょう雨が降るかどうか怪しい[=どうも降らないのではないか]
  doubt that 補文の内容がそうであるとの確信を持った上で、それが「疑わしい」(=不信感がある)という主旨になる。
     E.g. Do you doubt that I can do it?:ぼくにそれができないと思っているのか[=できないと疑っているのか]
    I don't doubt that John will succeed.:ジョンはきっと成功すると思う[=ジョンが成功することへの不信感はない=成功することを疑わない]
27.4.4 lest

 「…しはすまいかと、…ではないかと」という意味で、afraid, fearfulなど心配や恐れを表す語句の後で従属文を導く語句である。雅語(がご)であり、今日ではthatを用いるのが普通である。

   E.g. She was afraid lest she had revealed too much.
27.4.5 but that/but what

 「…ということ」を表し、否定語+deny, doubt, question, wonderの後で用いる。but that*7は格式体でbut whatは略式体であるものの、今日ではthatが普通に用いられる。

   E.g. There was no doubt but that the poor girl had committed suicide.
     哀れな少女が自殺したことは、疑いの余地はなかった。

27.5 副詞節を導く従位接続詞

27.5.1 時の副詞節
  (a) 同時性 when, while, as, as/so long as, whenever, now (that), if and when
  (b) 前後関係 until, till, before, after, since*8, as and when, unless and until,

next time, the first/last time
  (c) 即刻 as soon as, immediately (that), directly (that), the instant

(that), the moment (that), the minute (that), (no sooner) ...

than, (hardly/scarecely) ... before/when, once
  (d) 常時・

反復
any time, each time, every time*9
27.5.2 場所の副詞節
  (a) where, wherever, wheresoever*10
  (b) whence*11, whither*12
27.5.3 譲歩の副詞節

 譲歩にはさまざまな表現様式がある。

  (a) although/though, (even) if, even though, whether ... or/ whether or not ...などの従位接続詞によって導かれる。
    E.g.If he is young, he is learned.
  (b) 古い、または古語文であれば叙想法現在が用いられた。
    E.g. You'll have to pay, whether you want to or not/ whether or not you want to.
  (c) 主節と従属節の主語が同一指示的な場合は、短縮節も生じる。
    E.g.Though she be dead, yet let me think she lives.
  (d) A, if not B(「Bとは言えないまでも、Aである」)はBに力点を置いた譲歩表現である。
    E.g. He spoke ungraciously, if not rudely.
  (e) X as/though I wasはかなり格式的なスタイルで、as/thoughに導かれる譲歩節において述語が文頭に移動している場合がある。
    E.g. Genius, though she was, she was quite unassuming.
27.5.4 理由の副詞節

 理由節を導く主な接続詞はbecause, since, asでこの順番に意味が強い。

  • becauseは通例「理由」が文の最も重要な部分(=新情報)であるときに用いられる。そのため、because節は通例文末に置かれる。またこのために分裂文の焦点にもなれる。
   E.g. 〇People dislike me because I'm handsome and successful.
     ×People dislike me as I'm handsome and successful.
     ×People dislike me since I'm handsome and successful.
   E.g. 〇It's because he helped you that I am prepared to help him.
     ×It's as he helped you that I am prepared to help him.
     ×It's since he helped you that I am prepared to help him.
  • since, seeingは、事実だと分かっている事柄(=旧情報)についてのみ用いる
   E.g. Since I have no money, I can't buy it.
   E.g. Seeing the ground is wet, it must have rained during the night.
  • in thatは格式体で、「…という理由で」という意味で用いられる。
   E.g. She was fortunate in that she had friends to help her.
  • in caseは英国英語において「…ということになるかもしれないので」という「偶然性+理由」を表す*13
   E.g. Take your umbrella in case it rains.
  • inasmuch asは「…だから」という意味で、いま言ったことを解説するのに用いる。
   E.g. He was a very unusual musician inasmuch as he was totally deaf.
     彼は極めて非凡な音楽家であった。まるで耳が聞こえなかったのだから。
  • now (that)は「もう…だから」という意味で、「時間+理由」を表す。
   E.g. Now (that) I've got my own car I don't get as much exercise as I used to.
     もう自分の車があるので、以前のように運動をしていない。
  • 「with+分詞節/不定詞節」も状況的理由を表す。
   E.g. With the exams coming next week, I have no time for a social life.
  • 時・譲歩の副詞節とは異なり、理由の副詞節は短縮されることは無いため、分詞構文を用いて文を短縮する。
   E.g. Being ill, I stayed in bed.
27.5.5 目的の副詞節

 目的の副詞表現を使用するとき、主文の主語と補文の主語とが同一指示的である場合、to不定詞を用いることが多い。「目的」の意味を明示的にするためにはin order to, so as toを用いる。主節の主語と目的節の主語が異なる場合、for A to doの形式を用いてto不定詞の主語を明示しなければならない。格式体ではto不定詞ではなく、節形式を用いる。
 節形式は、格式体ではso that/in order ... may/shallを用い、普通体ではso (that) ... will/can を用いる。

   E.g. She bought the book in order that she might learn English.
     =She bought the book so that she could learn English.
   E.g. Then please hurry, darling, and get dressed so we can start.

 否定の目的を表す場合、so as not to, in order not toのように不定詞節を用いる方法がまず存在する。定型節の場合は、in order that ... would/should might not, for fear (that) ... might/should would, lest ... (should)を用いる。

27.5.6. 結果の副詞節

 結果の副詞節は、so (that), so ... that, such ... thatで導かれる。

  (a) so thatは主文のあとに置かれ、その前にコンマ(,)を置く。略式体ではthatを省略する*14
    E.g. He held up the candle, so that the light fell strongly on his visitor.
      I took no notice of him, so he flew into a rage.
  (b) 結果節は実際に起きた事実を述べるため法助詞を取らない。
  (c) 結果節は分裂文の焦点にはなれない。
  (d) 結果節は主文の前へ回すことはできない。
    E.g. ×So that he flew into a rage, I took no notice of him.
    C.f. 〇So that she could learn English, she bought the book.
  (e) so ... thatでは形容詞・副詞が強調され、such ... thatでは名詞句が強調される*15
    E.g. The box was so heavy that I couldn't lift it.
      She had such a fright that she fainted.
  (f) such thatは格式体で「結果+様態」を表す。
    E.g. The damage was such that it would cost thousands to repair.
27.5.7 様態の副詞節

 様態の副詞節は、as/likeまたはas if/as thoughで導かれる。as/likeではjustまたはexactlyで修飾され得る。
   E.g. Do it (just) as I tell you.
 

  • 主語が長い場合、「操作詞+主語」の倒置が随意的に生じる。

   E.g. He was a Catholic, as were most of his friends.

  • 事実と異なる想像をしている場合、叙想法を用いる。

   E.g. He looks looked as if he were ill.

27.5.8 比例の副詞節

 比例の副詞節はas....(so)の形式で表される。
   E.g. As rust eats iron, so care eats the heart.

27.5.9 比較の副詞節

 比較の副詞節はas, thanで導かれる。人称代名詞はあとに動詞が続く場合は主格を用いる。動詞が無い場合は目的格を用いる。

  E.g. I like her better than he does. 私は彼(が彼女を好いている)よりももっと彼女を好いている。
    I like her better than him. 私は彼(を好いている)よりも彼女の方をもっと好いている。

 格式体では、than節中の主語が名詞句である場合、倒置が随意的に生じる。

27.5.10 対比の副詞節

 対比の副詞節はwhereasm whileにより導かれる。whileはwhereasよりも意味が弱い。

27.5.11 制限の副詞節

 制限の副詞節は、as/so far as, insofar as, in thatなどの複合接続詞で導かれる。

  (a) as/so far as 「…する限り(では)」の意味で用いられる。
  (b) insofar as 「…する限りにおいて」の意味で用いられる。
  (c) in that 「…という点で」の意味で用いられる。

*1:butで置き換えることができる。

*2:通常、will/wouldなどの法助詞を含み、未来指向的でないといけない。

*3:andがこの意味をもつわけではない。

*4:明示的に排反であることを示したければ、either ... orを用いる。

*5:バロメーターが下がったことが原因となって雨が降るわけではない。

*6:'shop'という語を用いた訳を解説している。

*7:thatはまれに省略される。

*8:普通の時制の組み合わせは、「完了形+since+過去/現在完了」である。

*9:副詞節の主語が主節の主語と同一指示的(同じ人・物について示していること。)な場合、節を短縮することが可能である。

*10:whereverの強調形。

*11:from whereの意。

*12:whereの古語。

*13:米国英語ではifの意味である点に注意。

*14:目的節ではコンマを普通は付けない。

*15:「~ほどそれほど…」という程度の意味にも捉えることができる。たとえば2つ目の例において、「失神するほど驚いた」としても「驚きのあまり失神した」としても誤りではない。ただし否定文の場合、<程度>の意味合いが強くなる。

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