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フランス語文法・その2(04/27)

4. 疑問文

 Yes/No疑問文と情報疑問文(information question)に分けて考える。Yes/No疑問文は返答がYesまたはNoになるものである。情報疑問文(information question)は疑問詞から始まり、返答として何らかの情報を求めるものである。

4.1 Yes/No疑問文

 フランス語では3つの表現方法がある:

    
利用可能な文体
構成方法
   (1) 口語 において平叙文のまま語末のピッチを上げる。
   (2) 口語/文語 文頭にest-ce queを追加する。
   (3) 文語、特に書き言葉 主語の代名詞の後に動詞をハイフンで付けて文頭に持ってくる*1
   Ex: Tu descends avec toi ?
   Est-ce- que vous écoutez souvent les concerts à la radio ?
   Travaillez-vous ici, madame ?

 (3)の転置において、三人称単数が母音で終わる場合、動詞と代名詞(il, elle, on)の間を-t-でつなぐ。転置疑問( (3) )において名詞主語の場合、その主語はそのままでそれに対応する代名詞を追加する。

   Ex. Parle-t-il français ?
     Les étudiants tutoient-t-ils leur professeur ?

 転置の否定疑問文は格式体でのみ用いられる。neとpasは転置した代名詞と動詞の前後に置く。否定疑問の主語が名詞であれば、そのままneの前とし対応する代名詞を動詞の後に加える。なお否定疑問文に肯定で答える*2場合、OuiではなくSiで答える。

   Ex. N'apppuie-t-il pas notre candidat ?
   Si, bien sûr. Ne partage-t-il pas nos idées ?
   Ex. Les musiciens de cet orchestre ne jouent-t-ils pas merveilleusement ?

 N'est-ce pasを文末に追加することで付加疑問文を作成することができる。

   Ex. Les musiciens jouent bien, n'est-ce pas ?

 また否定文で文末のイントネーションを上げることによって否定疑問文にできる。このとき話者は相手が肯定することを期待している。

   Ex. Tu ne regardez pas la télé ? テレビを見てないよね。
   Non, je téléphone. ああ、電話している。

4.2 情報疑問文

 情報疑問文は疑問句と共に始まる。最もよく使われる疑問句は以下のとおりである:

   Qui? 誰が、誰を
   Que? 何が
   Combine? いくら(金額)、どの程度
   Comment? どうやって
   Depuis combien de temps? どの程度
   Depuis quand? いつから
   Lequel/Laquelle/Lesquels/Lesquelles? (これらのうち)どの…
   ? どこ
   D'où? どこから
   Pourquoi? なぜ
   Quand? いつ
   Quel/Quelle/Quels/Quelles+ noun ? どの…
4.2.1 Quiか?Queか?

 フランス語でwho, whomのどの意味になるかはその疑問句が主語を聴くのか動詞の目的語を聴くのかにより決まる。

  • whoが文の主語であるとき、それに対応するフランス語はquiである。quiは主語であるから主語と動詞の転置は発生しない。特に会話文では、quiはqui est-ce quiで置き換えられるときがある。
  • who(m)が動詞の直接補語ならば、それに対応するフランス語はquiである。動詞と主語の代名詞の転置が続く。この形式は格式体に特徴的なものである。このときどのスタイル(格式体か口語体か)でもqui est-ce queを用いることができる。
  • whatが文の主語であるときには、それに対応するフランス語はqu'est-quiである。
  • whatが動詞の直接補語である場合、それに対応するフランス語はqu'est-ce queである。格式体では代わりにqueを用いて倒置させることがある。ただし主語が名詞ならば前者の方がより頻用される。
  
対応する英語
主旨
対応する

フランス語
   (1) who 文の主語 qui(qui est-ce qui)
   (2) who(m) 動詞の直接補語 qui(qui est-ce que)
   (3) what 文の主語 qui est-ce qui
   (4) what 動詞の直接補語 qu'est-ce que(que)

 quiが前置詞の後に用いられることがある。しかしそれが前置詞の目的語であるときはqueはquoiに置き換えなければならない。

  Ex. Qui travaille dans ce bureau ? 誰がこのオフィスで働いているのか。
  Qui est-ce qui chante si faux ? こんなに音痴に歌っているのは誰だ。
  Qui recommandez-vous ? あなたは誰を推薦するか。
  Qui est-ce que vous recommendez ? あなたは誰を推薦するか。
  Qu'est-ce qui vous intéresse ? あなたは何に興味を持っているのか。
  Qu'est-ce que vous avez fait ? 何をしたのか。
  Que coississez-vous ? 何を選んでいるのか。
  Qu'est-ce que la secrétaire a envoyé ? 秘書に何を送ったのか。
  À qui est-ce que vous avez prêté le livre ? あなたはその本を誰に貸しているのか。
  De quoi est-ce que les enfants ont peur ? その子供たちは何を恐れているのか。
4.2.2 他の疑問句

 他の疑問句は、あらゆる文体においてest-ce-queと共に用いられるか、極めて格式的な文体において動詞と主語の代名詞による転置と共に用いられる。

  Ex. Pourquoi est-ce que vous ne travaillez pas ? なぜ働いていないのか。
  Pourquoi ne travaillez-vous pas ?
  Quand est-ce qu'il prend ses vacances ? いつ休みを取っているのか。
  Quand prend-il ses vacances ?
  Où est-ce que nous pouvons attendre ? どこで待てばよいのか。
  pouvons-nous attendre ?
  Comment est-ce qu'ils ont gagné cet argent ? どうやってこのお金を稼いだのか。
  Comment ont-ils gagné cet argent ?

*1:代名詞のjeは転置できない。現代フランス語の特に書き言葉または格式的な口語において、1音節の母音で終わる動詞は転置する場合がある:suis-je ?/ ai-je ? / puis-je ? / dois-je ? / vais-je ?

*2:日本語では否定を否定して肯定で答えたい意。

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