以下の書籍を参考に、改めて微分積分を復習していく。
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今日のまとめ
- は点において微分可能とし、はそれぞれの関数ではにおいて微分可能だとする。とする。このときはの関数としてにおいて微分可能で
7. 多変数関数の微分
2つ以上の変数を持つ関数(多変数関数)の微分およびその応用を取り扱う。まずは2変数関数を中心に扱い、その後に一般の変数関数の場合を扱う。
7.5 合成関数の微分
合成関数の微分 は点
において
微分可能とし、
はそれぞれ
の関数
で
は
において
微分可能だとする。
とする。このとき
は
の関数として
において
微分可能で
すなわち
である。
(
は点
において
微分可能だから
が成り立つ。ここでで、
が成り立つ。と定めれば、上式はでも成立する。
上式においてとおくと
が成り立つ。ここで
である。したがってのとき上式の右辺は
に収束する。 )
合成関数の微分(座標変換) は点
において
微分可能とし、
はそれぞれ
の関数
で
は
において
に関して
偏微分可能だとする。
とする。このとき
の関数
は
の関数として
において
偏微分可能で
すなわち
である。
(
と固定したとき、前述した定理から
の関数
は
において
微分可能で
が成り立つ。同様にと固定することでもう一方の式を得る。 )
具体的な例としてデカルト座標と極座標を対応させる。は連続で2回微分可能だとし、はそれぞれの関数でだとする。このとき
である。したがって
が成立することが分かる。