以下の書籍
今日のまとめ
4. 数列
前節で実数の連続性を導入した。これを用いることで数列の収束・極限を厳密に定義することが出来る。
4.7 連続関数の性質
を満たすような点が存在する。
点列はそのすべてがに属するから有界である。そこでBolzano-Weierstraussの定理*1より、収束するようなその部分列を選べるから、としてよく、
においてとすれば、が連続であることからとなる。しかしこれはが有界でないという仮定に矛盾する。 )
4.8 中間値の定理
まずは実関数の最大値と最小値の存在について議論する。
( 前述の定理より集合は有界であるから、実数の連続性公理から上限と下限が存在する。これらを
とおく。
それぞれのに対してはの上界ではないから、を満たすようなが存在する。このときは有界列であるから、Bolzano-Weierstraussの定理より、その収束部分列を構築することができる。とするとき、
においてとすれば、かつの連続性から、となり、である。同様に考えることで、が成り立つ。 )
( と仮定しても一般性を失わない。に対して、集合を定義する。このときは有界であるからが定まる。
上限の定義から、およびを満たすようにの点からなる数列を選ぶことが出来る。このときであるから、の連続性からである。
一方で数列をおよびを満たすように取ると、はに含まれないから、が成り立つ。ここでとすれば、の連続性よりが成り立つ。これらからが成り立つ。 )