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やりなおしの数学・微分積分篇(006/X)

以下の書籍を参考に、改めて微分積分を復習していく。

www.rokakuho.co.jp

今日のまとめ

  • 必ずしも単調とは限らない数列\{a_n\}に関して、ある添字番号についてそれ以後の添字番号をもつすべての数列の要素の上限(下限)をその数列値とすることであらたに定義した数列の極限\displaystyle{\varlimsup_{n\rightarrow\infty}a_n} \left(\displaystyle{\varliminf_{n\rightarrow\infty}a_n}\right)をそれぞれ数列\{a_n\}の上極限(下極限)という。
  • 一般の有界列の収束性に関する判定方法:単調とは限らない有界\{a_n\}について
    \begin{aligned}\displaystyle{\varlimsup_{n\rightarrow\infty}a_n}=\displaystyle{\varliminf_{n\rightarrow\infty}a_n}=\alpha\end{aligned}
    ならば\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}a_n}=\alphaである。また逆も成り立つ。
  • {}^{\forall}\varepsilon\gt0に対して
    \begin{aligned}{}^{\forall}p,q\geq N\in\mathbb{N}(|a_p-a_q|\lt\varepsilon)\end{aligned}
    となるようにNを選べる数列\{a_n\}をCauchy列と言う。
  • Cauchy列は数列が収束するための必要十分条件である。

4. 数列

 前節で実数の連続性を導入した。これを用いることで数列の収束・極限を厳密に定義することが出来る。

4.4 数列の収束判定法

 次に一般的で単調とは限らない数列の収束判定方法を考える。\{a_n\}有界な数列だとする。これに対して数列\{\alpha_n\}


\begin{aligned}
\alpha_n=\sup\{a_n,a_{n+1},\cdots\}=\displaystyle{\sup_{k\geq n}{a_k}}
\end{aligned}

と定義すると、数列\{\alpha_n\}


\begin{aligned}
\alpha_1 \geq\alpha_2 \geq \cdots\alpha_n \geq\alpha_{n+1} \geq\cdots\geq \displaystyle{\inf_{n\leq1}a_n}
\end{aligned}
を満たすため単調減少列である。
 単調減少列は収束するから{}^{\exists}\alpha^{*}=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}}\alpha_nであり、この値を数列\{a_n\}の上極限といい、\displaystyle{\varlimsup_{n\rightarrow\infty}a_n}と書く。
 同様に数列\{\beta_n\}

\begin{aligned}
\beta_n=\inf\{a_n,a_{n+1},\cdots\}=\displaystyle{\inf_{k\geq n}{a_k}}
\end{aligned}

を定義すると、これは単調増加列であり、単調増加列は収束するから{}^{\exists}\beta^{*}=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}}\beta_nであり、この値を数列\{a_n\}の下極限といい、\displaystyle{\varliminf_{n\rightarrow\infty}a_n}と書く。有界ならば必ず上極限・下極限を持ち、\beta^{*}\leq\alpha^{*}が成り立つ。
 これらを基に以下が成り立つ:

 単調とは限らない有界\{a_n\}について


\begin{aligned}
\displaystyle{\varlimsup_{n\rightarrow\infty}a_n}=\displaystyle{\varliminf_{n\rightarrow\infty}a_n}=\alpha
\end{aligned}

ならば\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}a_n}=\alphaである。また逆も成り立つ。

\because {}^{\forall}\varepsilon\gt0について、\displaystyle{\varlimsup_{n\rightarrow\infty}a_n}=\alphaを踏まえると、充分大きなN_1\in\mathbb{N}を適当に取ると{}^{\forall}n\geq N_1に対して\alpha-\varepsilon\lt \alpha_n=\displaystyle{\sup_{k\geq n}a_k}\lt \alpha+\varepsilonが成り立つ。したがって


\begin{aligned}
&a_n\leq\alpha_n\lt \alpha+\varepsilon\\
\Leftrightarrow&a_n-\alpha\lt\varepsilon\\
\end{aligned}

が成り立つ。同様に\displaystyle{\varliminf_{n\rightarrow\infty}a_n}=\alphaより、充分大きなN_2\in\mathbb{N}を適当に取ることで


\begin{aligned}
{}^{\forall}n\geq N_2\ (\alpha-\varepsilon\lt a_n)
\end{aligned}

が成り立つ。
 したがってN=\max\{N_1,N_2\}を取れば、


\begin{aligned}
{}^{\forall}n\geq N( |a_n-\alpha|\lt\varepsilon)
\end{aligned}

であるから、a_n\rightarrow\alpha(n\rightarrow\infty)である。
 逆にあるN\in\mathbb{N}について{}^{\forall}n\geq N(\alpha-\varepsilon\lt a_n\lt \alpha+\varepsilon)が成り立つと仮定する。このとき{}^{\forall}n\geq Nについて


\begin{aligned}
\alpha-\varepsilon\leq\beta_n=\displaystyle{\inf_{k\geq n}a_k}\leq \alpha_n=\displaystyle{\sup_{k\geq n}a_k}\leq \alpha+\varepsilon
\end{aligned}

が成り立つ。これらはいずれも\alphaに収束する。 \blacksquare

4.5 Cauchy列

 別の収束判定方法を述べるべく、そのための道具としてCauchy列を定義する。

 数列\{a_n\}がCauchy列であるとは、{}^{\forall}\varepsilon\gt0に対して


\begin{aligned}
{}^{\forall}p,q\geq N\in\mathbb{N}(|a_p-a_q|\lt\varepsilon)
\end{aligned}

となるようにNを選べることを言う。

 Cauchy列は直感的に幅が\varepsilonであるような区間を取ったときにこの区間を数直線上で適当に移動させたとき、ある番号より先のa_nではすべてこの区間内に収まるようにできることを述べている。
 このCauchy列を用いた収束判定方法を述べる。

 数列\{a_n\}が収束するための必要十分条件\{a_n\}がCauchy列となることを言う。

\because まずは十分条件を示す。Cauchy列の定義から、{}^{\forall}\varepsilon\gt0に対し充分大きなNを取れば、k,l\geqのとき


\begin{aligned}
\left|a_k-a_l\right|\lt\varepsilon
\end{aligned}

となるから


\begin{aligned}
a_k\lt a_l+\varepsilon,\ k,l\gt N
\end{aligned}

が成り立つ。特にl=Nとおけばa_k\lt a_N+\varepsilon,\ k\geq Nであるから、


\begin{aligned}
a_k\lt\max\{a_1,a_2,\cdots,a_{N-1},a_N+\varepsilon\},\ \ k\in\mathbb{N}
\end{aligned}

が成り立つ。したがって数列\{a_n\}は上に有界であり、同様に下に有界であることも示される。
 次に;\geq Nを固定しておき、N\leq m\leq kを満たすように集合\{a_k|k\geq m\}の上限を取ると


\begin{aligned}
\alpha_m=\displaystyle{\sup_{k\geq m}a_k}\leq a_l+\varepsilon
\end{aligned}

が成り立つ。したがってm,l\geq Nのとき


\begin{aligned}
\alpha_m-\varepsilon\leq a_l
\end{aligned}

が成立する。
 更にmを固定しN\leq n \leq lの範囲でa_lの下限を取ると、\beta_n=\displaystyle{\inf_{l\geq n}a_l}とおくことで


\begin{aligned}
m,n\geq N \Longrightarrow \alpha_m-\varepsilon\leq \beta_n
\end{aligned}

が成り立つ。数列\{a_n\}の上極限、下極限をそれぞれ\alpha^{*},\beta^{*}とおけば


\begin{aligned}
\alpha^{*}&=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}\alpha_m},\\
\beta^{*}&=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}\beta_m}
\end{aligned}

であり、m\rightarrow\infty,n\rightarrow\inftyとすれば


\begin{aligned}
&\alpha^{*}-\varepsilon\leq\beta^{*}\\
\Longleftrightarrow&0\leq\alpha^{*}-\beta^{*}\leq\varepsilon
\end{aligned}

である。\varepsilonが任意であるから、\alpha^{*}=\beta^{*}が成立する。したがって数列\{a_n\}は収束する。 \blacksquare
 最後に、必ずしも極限値を持つとは限らない有界な無限数列に関するBolzano-Weierstraussの定理を扱う。

Bolzano-Weierstraussの定理
 有界な無限数列は収束する無限部分列を含む。

\because \{a_k\}を無限個の要素からなる有界な数列だとする。有界であるため


\begin{aligned}
{}^{\exists}b_1\leq {}^{\exists}c_1\ \ s.t.\ \ {}^{\forall}k\in\mathbb{N}(b_1\leq a_k\leq c_1)
\end{aligned}

が成り立つ。
 この区間\left[b_1,c_1\right]を2等分すると、区間\left[b_1,\displaystyle{\frac{b_1+c_1}{2}}\right]または\left[\displaystyle{\frac{b_1+c_1}{2}},c_1\right]の一方が無限個の要素a_kを含む。その含む方を\left[b_2,c_2\right]とおく。この操作を続けることで数列\left\{b_n\},\{c_n\right\}を構築すると、定義からいずれの数列も有界でかつ\{b_n\}は単調増加数列で、\{c_n\}は単調減少である。したがって


\begin{aligned}
{}^{\exists}\alpha_{*}=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow}b_n},\ {}^{\exists}\alpha^{*}=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow}c_n}
\end{aligned}

が成り立つ。
 また(c_n-b_n)=2^{-(n-1)}(c_1-b_1)であるから


\begin{aligned}
\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}(c_n-b_n)}=0
\end{aligned}

が成り立つため、\alpha^{*}=\alpha_{*}が成立する。ここで[b_n,c_n]に含まれるa_k(k\gt k_{n-1})のうち最も番号が小さいものをa_{k_n}とおけば


\begin{aligned}
(b_n\leq a_{k_n}\leq c_n)\ \ \land\ \ (\alpha^{*}=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow}b_n}=\displaystyle{\lim_{n\rightarrow}c_n})
\end{aligned}

であるから、部分列\{a_n\}は収束する。 \blacksquare

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