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やりなおしの数学・微分積分篇(05/X)

以下の書籍

www.rokakuho.co.jp

を参考に、改めて微分積分を復習していく。

今日のまとめ

  • 任意の実数は有理数からなる数列の極限となる。
  • 上に有界な単調増加列はその上限に収束する。また下に有界な単調減少列はその下限に収束する。

4. 数列

 前節で実数の連続性を導入した。これを用いることで数列の収束・極限を厳密に定義することが出来る。

4.3 極限の基本的性質

4.3.4 極限の計算例

(1)\ 0\gt a\gt1のとき\displaystyle{\lim_{n\rightarrow\infty}a^n}を求めよ。
 0\gt a\gt1であるからa=\displaystyle{frac{1}{1+h}}とおけば、h\gt0である。
 二項定理より


\begin{aligned}
(1+h)^n=1+nh+\cdots+h^n\gt nh
\end{aligned}
であるから、

\begin{aligned}
0\lt a^n=\displaystyle{\frac{1}{(1+h)^n}}\lt\displaystyle{\frac{1}{nh}}
\end{aligned}
が成り立つ。
 \displaystyle{\frac{1}{nh}}\rightarrow 0 (n\rightarrow\infty)であるから、はさみうちの原理より

\begin{aligned}
a^n\rightarrow0(n\rightarrow\infty)
\end{aligned}
である。

(2) a_n=\displaystyle{\frac{\sin n}{n}}の極限を求めよ。
 {}^{\forall}x\in\mathbb{R}に対して-1\leq\sin x\leq1であるから


\begin{aligned}
\ -\displaystyle{\frac{1}{n}}\leq\sin x\leq\displaystyle{\frac{1}{n}}
\end{aligned}
が成り立つ。

\begin{aligned}
\lim_{n\rightarrow\infty}\displaystyle{\frac{1}{n}}=\lim_{n\rightarrow\infty}\left(-\displaystyle{\frac{1}{n}}\right)=0
\end{aligned}
であるから、はさみうちの原理からa_n=\displaystyle{\frac{\sin n}{n}}\rightarrow0(n\rightarrow\infty)である。

4.3.5 極限の大小関係

 収束列\{a_n\},\{b_n\}に対して{}^{\forall}n\in\mathbb{N}(a_n\geq b_n)ならば、


\begin{aligned}
\lim_{n\rightarrow\infty}a_n\geq\lim_{n\rightarrow\infty}b_n
\end{aligned}
が成り立つ。

(\because 収束列\{a_n\},\{b_n\}に対してそれらの極限をそれぞれ\alpha,\betaとおく。このとき、極限の定義から、


\begin{aligned}
({}^{\exists}N_1,N_2\in\mathbb{N})({}^{\forall}\varepsilon_1,\varepsilon_2\gt0)({}^{\forall}n_1\geq N_1,\ n_2\geq N_2)(|a_{n_1}-\alpha|\lt\varepsilon_1,\ |b_{n_2}-\beta|\lt\varepsilon_2)
\end{aligned}

したがって


\begin{aligned}
\alpha-\varepsilon\lt a_n\lt \alpha+\varepsilon,\ \beta-\varepsilon\lt b_n\lt \beta+\varepsilon
\end{aligned}

が成り立つ。
 a_n\geq b_nより


\begin{aligned}
&\ \beta-\varepsilon\lt b_n\leq a_n\lt \alpha+\varepsilon\\
\Leftrightarrow&\ \beta\lt \alpha+2\varepsilon
\end{aligned}

であり、\varepsilonは任意の正数であったから


\begin{aligned}
&\ \beta-\alpha\leq0\\
\Leftrightarrow&\ \beta\leq\alpha\ \ \ \blacksquare
\end{aligned}

4.3.6 実数に収束する有利数列の存在

 任意の実数は有理数からなる数列の極限となることが示される。すなわち


\begin{aligned}
{}^{\exists}\{p_n\}\ s.t.\ ( ({}^{\forall}n\in\mathbb{N})(p_n\in\mathbb{Q})\land (\lim_{n\rightarrow\infty}p_n=x))
\end{aligned}
 
(\because 有理数の稠密性から、任意のn\in\mathbb{N}に対して


\begin{aligned}
x-\displaystyle{\frac{1}{n}}\lt p_n\lt x+\displaystyle{\frac{1}{n}}
\end{aligned}
を満たす有理数p_nが存在する。ここで


\begin{aligned}
x\pm\displaystyle{\frac{1}{n}}\rightarrow x (n\rightarrow\infty)
\end{aligned}
であるから、はさみうちの原理から


\begin{aligned}
p_n\rightarrow x (n\rightarrow\infty)
\end{aligned}
が成り立つ。 \blacksquare

4.4 単調列

 数列が与えられたときにその収束性を判定することを考える。その簡単な例として、単調列を導入する。

 任意のn\in\mathbb{N}について


\begin{aligned}
a_{n+1}\geq a_n
\end{aligned}
が成り立つような数列\{a_n\}を単調増加列という。
 逆に任意のn\in\mathbb{N}について


\begin{aligned}
a_{n+1}\leq a_n
\end{aligned}
が成り立つような数列\{a_n\}を単調減少列という。単調増加列と単調減少列を併せて単調列という。

4.4.1 単調列の収束性

 上に有界な単調増加列はその上限に収束する。また下に有界な単調減少列はその下限に収束する。

\because 上に有界な単調増加列\{a_n\}について収束性を証明する。\{a_n\}が上に有界な集合であるから、\alpha=\displaystyle{\sup_{n}a_n}\lt\inftyが存在する。任意の\varepsilon\gt0を取ると\alpha-\varepsilon\{a_n\}の上界でないから、あるN\mathbb{N}について


\begin{aligned}
\alpha-\varepsilon\lt a_N\leq\alpha
\end{aligned}

が成り立つ。また数列の単調性からn\geq Nであるようなすべてのnについても


\begin{aligned}
\alpha-\varepsilon\lt a_n\leq\alpha
\end{aligned}

が成り立つ。このとき\alpha-\varepsilon\lt a_n\lt\alpha+\varepsilonが成り立つから、n\geq Nであるようなすべてのnについても


\begin{aligned}
&\ \alpha-\varepsilon\lt a_n\lt\alpha+\varepsilon\\
\Leftrightarrow&\ \left|a_n-\alpha\right|\lt\varepsilon
\end{aligned}

である。これは


\begin{aligned}
a_n\rightarrow\alpha(n\rightarrow\infty)
\end{aligned}

であることに他ならない。
 単調減少列\{a_n\}については\{b_n|b_n=-a_n\}とすれば単調増加列の議論に帰着できる。 \blacksquare

4.4.2 単調列の収束性の例

 a_{n+1}=\sqrt{a_{n}+1}について、単調性及び有界性を示したうえでその極限を求めよ。

 関数f(x)=\sqrt{x+1}とおくとf(a_{n+a})=\sqrt{a_{n}+1}が成り立つ。また


\begin{aligned}
f^{\prime}(x)=\frac{1}{2}(x+1)^{-\frac{1}{2}}\gt,\ x\gt-1
\end{aligned}
が成り立つので、f(x)x\gt-1において単調増加である。
 まず単調性を示す。n=1について

\begin{aligned}
a_2=\sqrt{a_1+1}=\sqrt{2}\gt1=a_1
\end{aligned}

であるから、単調増加性が成り立つ。
 次にn=k\gt1について単調増加性が成り立つと仮定する。すなわち


\begin{aligned}
a_{k}=\sqrt{a_{k-1}+1}\gt a_{k-1}
\end{aligned}

と仮定すると、関数f(x)の単調増加性から


\begin{aligned}
a_{k+1}\gt f(a_k)
\end{aligned}

が成り立つ。したがってn=k+1についても単調増加性が成り立つ。
 次に\{a_n\}が上に有界であることを示す。すなわち{}^{\exists}\alpha\in\mathbb{R}\ s.t.\ {}^{\forall}n\geq a_n\leq \alphaが成り立つことを示す。この\alphaとして\sqrt{x+1}=xの解、すなわち\alpha=\displaystyle{\frac{1+\sqrt{5}}{2}}を取る。
 まずn=1のとき、2\lt\sqrt{5}\lt 3であるから


\begin{aligned}
1\lt\frac{3}{2}\lt \frac{\sqrt{5}+1}{2}\lt 2
\end{aligned}

a_1\lt\alphaが成り立つ。
 次にn=k\gt1においてa_k\lt\alphaが成り立つと仮定する。このときf(x)の単調増加性より


\begin{aligned}
a_{k+1}=f(a_{k})\lt f(\alpha)
\end{aligned}

が成り立ち、


\begin{aligned}
\sqrt{\alpha+1}=\sqrt{\frac{\sqrt{5}+1}{2}+1}=\sqrt{\frac{\sqrt{5}+3}{2}}=\sqrt{\frac{2\sqrt{5}+6}{4}}=\frac{\sqrt{5}+1}{2}=\alpha
\end{aligned}

である。したがって


\begin{aligned}
a_{k+1}\lt\alpha
\end{aligned}

が成り立つ。したがって\{a_n\}は上に有界であり、\alphaはその有界である。
 前節において示したとおり、上に有界な単調列は収束する。この極限値aとおけばa_{n+1}=f(a_n)においてn\rightarrow\inftyとすることで


\begin{aligned}
a=f(a)
\end{aligned}

が成り立つ。これをaについて解くことでa=\displaystyle{\frac{1+\sqrt{5}}{2}}を得る。したがって


\begin{aligned}
\lim_{n\rightarrow\infty}a_n=\alpha=\frac{1+\sqrt{5}}{2}
\end{aligned}

が成り立つ。 \blacksquare

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