今日のまとめ
- 集合上で連続な関数の列を考える。もし上でが一様連続ならばもの上で連続である。
- の定理:区間上で連続な関数の列を考える。またこれが単調増大列または単調減少列だとする。もしが各で存在し、が上で連続であるならば、は一様収束する。
9. 関数列の収束
本節では関数の数列(関数列)に関する収束概念を扱う。
9.2 連続関数列の一様収束
有界閉区間において定義された連続関数からなる関数列の一様収束性から各種結果を調べる。
連続性と一様収束性 集合上で連続な関数の列を考える。もし上でが一様連続ならばもの上で連続である。
ことを示す。いまは一様連続と仮定していたから、あるに対して
が成立する。
そこでを1つ固定する。の連続性も仮定していたから、
が成立する。したがってについて
であるから、は点で連続である。 )
( 単調減少列であるときも同様に示されるから、が単調増加列であると仮定する。いま一様収束しないとする。このときが存在し任意のに対してが成り立つ。こうしてに対してをとなるように取る。
次にに対してをとなるように取る。これを続けることで点列と自然数列
でを満たすものが取れる。
いまは単調増加列であるからである。したがって
である。一方でよりは有界列であるから、-の定理より収束部分列が存在する。そこで
とおくとき、すべてのに対して
が得られる。いまに対してを満たすような番号を取れば、が成り立つから、これを代入して
を得る。としての連続性からが成り立つ。は任意に取ったからとすれば
が成立するものの、これによりが成り立ち、これは矛盾している。したがって背理法によりは一様収束する。 )