9. 関数列の収束
本節では関数の数列(関数列)に関する収束概念を扱う。
9.4 関数項級数
をで定義された実数値関数列とする。各に対して
とおく。関数列が関数に各点収束するとき、
と書き、は各点収束するという。
もし関数列が上においてに一様収束するならば、は上で一様収束するという。
9.4.1 関数項級数の各性質
関数項級数はこれまでの議論と同様に以下が成り立つ:
一様収束と連続性 上で定義された連続関数列に対して、
が上で一様収束するならばは上で連続である。
が上で一様収束することは、定義よりがに上で収束することに他ならないから、も上で連続である。 )
( とおくとが上で一様収束することから、前に示した定理を用いてである。 )
( とおくと仮定よりはに各点収束する。またがに上で一様収束する。したがってはに上で一様収束し、は上で級であり、
が成立する。すなわちは上で一様収束し
である。 )
( に対してであるから、は上で一様収束である。 )