前回
19. 現在分詞 ジェロンディフ 不定形
19.1 現在分詞の活用
フランス語の現在分詞には単純形と複合形がある。
19.1.1 単純形
動詞の1人称複数の語幹+-antでつくる:
第1群規則動詞 | danser | → | nous dansons dansant | |
第2群規則動詞 | finir | → | nous finissons finissant | |
第3群不規則動詞 | prendre | → | nous prenons prenant | |
代名動詞 | se lever | → | nous nous levons se levant |
以下の3つの動詞は特殊な活用をする:
être | → | étant | |
avoir | → | ayant | |
savoir | → | sachant |
19.1.2 複合形
<助動詞avoir/ être の現在分詞+過去分詞>でつくる:
danser | → | ayant dansé | |
sortir | → | étant sorti | |
savoir | → | s’étant levé |
19.2 現在分詞の用法
助動詞がêtreの動詞の複合形において過去分詞は性数一致する。
(a) | 形容詞的用法:形容詞のように名詞を修飾する。名詞と性数一致はせず目的補語を取ることが出来る。 | |
E.g. C’est un château appartenant au comte de Paris. | ||
(b) | 主語の同格用法:コンマで主節と区切られた分詞節は主節と同格関係を表す。同格の分詞節は主に書き言葉で用いる。 | |
E.g. Rentrant de l’école, Marie a rencontré son oncle. |
19.3 ジェロンディフ
「前置詞en+現在分詞」で主節に対して副詞節の働きをする(同時性、様態、原因・理由、条件、手段、対立などを表す)。
(a) | 意味上の主語は主節の主語と一致するのが原則。ただし相違する例も少なくない。 | |
(b) | 「手段」の意味のみ現在分詞では表せない。 | |
(c) | 対立を表すときにはtoutを添えることが多い。 E.g. Tout en étant malade, il a assisté à la réunion. |
19.4 不定形
単純形と複合形がある。不定形を否定する際にはne pasをまとめて不定形の前に置く。
19.4.1 不定形の用法
(1) | 主語として | 書き言葉では不定形がdeを伴うこともある。 | |
(2) | 属詞として | 主語も属詞も不定形のときは不定形を転置し、c’est…で受ける。 | |
(3) | 非人称構文の実主語として | ||
(4) | 直接目的補語として | ||
(5) | 間接目的補語として | ||
(6) | 形容詞の補語として | 前置詞のàやdeとともに形容詞の補語となる。 | |
(7) | 名詞の補語として | 前置詞のàやdeとともに名詞の補語となる。 | |
(8) | 比較の対象として | 前置詞deを付ける。 | |
(9) | 状況補語として | 前置詞と組み合わせて、時や理由などさまざまな意味を表す。 E.g. Il travaillait chez IBM avant de venir ici. | |
(10) | 語りの不定形 | 小説などの語りにおいて<接続詞+名詞句+de+不定形>の形を取って文と同じ内容を表す。 |