今日のまとめ
- が成り立つ。
8. 多変数関数の積分
8.7 n重積分と逐次積分
次元逐次積分 がにおいて重積分可能で、任意のを固定するごとにの関数としてが上で積分可能ならば、積分
はの関数として上で重積分可能であり、以下が成立する:
またが上で連続ならば
が成り立ち、積分の順序は任意に交換できる。
変数変換 は上で連続でとする。とおく。またを上で定義された連続関数でが成り立つとする。とおく。このとき上の連続関数に対して
が成り立つ。
8.7.1 n次元図形の体積
の体積確定な有界集合だとする。このときの体積は
で与えられる。
例:楕円体の体積
楕円体
の体積を計算する。
とおくと、
である。
のへの射影はである。
であるから、
を得る。であるから
である。ここでとおくと、であるから
例:回転体の体積
がで連続かつとする。曲線を軸の周りに回転して得られる曲面および2つの平面で囲まれた回転体の体積は、がでの切り口の図形であり、と表せる。こうしての体積は
である。ここではの面積である。いまは半径の円よりその面積はである。したがって
を得た。