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今日のまとめ
5. 1変数関数の微分
5.3 微分の性質
5.3.1 Rolleの定理
連続関数の性質を用いて導かれる、微分の有用な性質である。
(いま
が成り立つ。したがっておよび
とすることで
が導かれる。仮定より
は
で微分可能であるから、
が成り立つ。したがって
である。
の場合も同様にすることで
が得られる。
)
たとえばは、
で連続かつ
で微分可能である。また
であるから、Rolleの定理を適用でき、またそれにより
が成り立つ。したがってである。
Rolleの定理を用いることで、以下の定理が導かれる。
5.3.2 平均値の定理
(が成り立つ。 )
が成り立つ。仮定からであるから、
が成り立つ。
)
が成り立つ。仮定よりであるから、
が成り立つ。
)
が成り立つ。仮定からであるから
である。したがって
は
上で定数である。
)
(
とおき、
を考える。このとき
はRolleの定理を満たすから、
が成り立つ。したがって
が成り立つ、すなわち
が成立する。 )
関数の増加・減少の定義
点において関数
が増加(減少)の状態であることを見るための簡単な手段はその点での
の微分係数の符号を調べることである。
が成り立つ。これによりならば
で、
ならば
が成り立つ。したがって
に対して
が成り立つ。したがっては
において増加の状態にある。同様にして
のとき
は
において減少の状態にある。
)