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今日のまとめ
5. 1変数関数の微分
5.4 Taylorの定理
平均値の定理をさらに一般化し精密にした定理としてTaylorの定理がある。これは関数の多項式近似および整級数展開に関わり大変重要である。
Taylorの定理 関数は閉区間において連続かつ回微分可能で、において回微分可能とする。このときが成り立つ。
は(次の)剰余項と呼ばれ次のLagrangeの剰余の形でも表すことが出来る。 さらに展開式はを入れ替えても成り立つ。
( とおき、関数
を考える。このときはRolleの定理の条件を満たしているから、
を満たす。これにより
となり、の定義から
を得る。
またよりとおくとを満たし、と表されるため、
が成り立つ。
(3)はを入れ替えれば(1)と同様に成り立つ。 )
さらにがで無限回微分可能でならば、
と無限級数に展開できる。これをのを中心としたTaylor展開という。のときをMaclaurin展開という。さらにの近傍を適当に選んだときにについて
が成り立つとき、はにおいて解析的であるという。
( Taylorの定理より、に対してが成り立つ。したがって
である。はで連続であるから、でが成り立つ。したがってである。
またTaylorお定理より適当なに対して
が成り立つ。 )
5.4.1 Taylor展開の例
関数をの周りでTaylor展開する。
であるから、