ファンド・パフォーマンスの評価方法を学ぶべく、
を参照する。
前回
4. ポートフォリオ特性値の計算
ある一時点におけるポートフォリオの状況を表す指標を取り扱う(この指標をここではポートフォリオ特性値と呼ぶこととする。)。ポートフォリオ特性値から、そのポートフォリオがどのような場合に高い収益率を上げられるように企図されているかを読み取ることができる。
4.1 直接利回り
債券においてインカムゲイン(クーポンによる収入)のみを収入源と見なしたときの利回りを直接利回りという。
4.2 債券の最終利回り(単利)
償還損益を考慮した利回りを最終利回りという。
4.5 デュレーション
債券(ポートフォリオ)のデュレーションはキャッシュフローの現在価値による回収期間の加重平均値に相当する。時点に現在価値ベースでキャッシュフローがが発生するとすれば、デュレーションは
である。
4.9 金利選択効果と種別選択効果
ブリンソン型要因分析の手法を債券の要因分析にも利用する。
頻用されるセクターは残存期間を基に1年ごとに区切った分類がある。この配分は将来の金利上昇ないし金利低下のいずれを予想するかに関するため、金利選択効果と呼ぶ。一方で国債や事業債など債券の種類による配分効果を種別選択効果という。
4.10 PER・PBR・ROE
4.11 配当利回り
4.12 株式のスタイル
株式の業種別以外の分類として、規模別構成やグロース・バリューなどがある。これらを株式のスタイルという。スタイルにはたとえば以下がある*3:
(1) | 大型株: | 時価総額が大きく流動性が高い銘柄。 | |
(2) | 中型株: | 大型株に次いで時価総額が大きく流動性が高い銘柄。 | |
(3) | 小型株: | 時価総額が小さく流動性が低い銘柄。 | |
(4) | グロース株: | 売り上げや利益の成長率が高い銘柄。 | |
(5) | バリュー株: | 本来の価値と比較して株価が低い銘柄。 |
4.13 評価損益と評価損益率
4.14 売買回転率
ある期間における売買金額の大きさを測る特性値。
購入額・売却額のうち小さい方を分子に取る計算方法は、購入・売却のうちファンドマネージャーの裁量で行われた部分のみを対象とすることを企図するものである*4。