業務でC#を用いることになったので、最近勉強していなくて朧気になってきた知識をReviseする意味でも、以下の書籍を読みながらC#で実装してみる。今回はP.235-237まで。
最後となる本章では、デリバティブの価格付け理論を取り扱う。価格付け理論の根本原理は「同一のキャッシュフローを生成する金融資産の現在価値は等しい」という一物一価の法則である。これを正当化するために、更に
コスト無しに無リスクで利益を上げられる投資機会を裁定機会という。
という概念を定義した上で、無裁定であることを仮定する。
8.8.2 陽的有限差分法の変換
陽的有限差分法
に変換する前に、適当な変数変換を施してから差分化させる。
元の偏微分方程式
において、以下の通り複数の変数および新たな関数を導入して上式を書き換えることにする:
まず
であることに注意すれば、
が成り立つ。また初期条件と境界条件は
である。
ここでを等分、を等分し、
とおく。このとき、拡散方程式を
と近似して整理することで
が得られる。この時初期条件および境界条件はそれぞれ
で与えられる。
また格子比率
を定義すると、上述した差分方程式は
と書き換えられる。