英語の書き方を学ぶべく、
を順々に読んでいく。
今回からは「英語ライティングルールブック第3版」を読んでいく。*1
前回
5. 良い英文の条件
- 正しい文法を用いていること
- 句読法に正しく則っていること()
- 適切な表現を用いていること
- 良い文章を書くこと
5.1 正しい文法を用いること
(1) | 必要な箇所に冠詞を忘れていないか | ||
(2) | 単数形・複数形を正しく使い分けているか | ||
(3) | 受ける代名詞が人称、単複で一致しているか | ||
(4) | 適切な格を用いているか | ||
(5) | 主語の人称、単複、時制に合った活用形になっているか | ||
(6) | 分かりにくい二重否定を使っていないか | ||
(7) | 不必要に受動態を用いていないか | ||
(8) | 主節と従属節で時制が正しく一致しているか |
5.2 句読法
(1) | 文末は必ずピリオド・疑問符・感嘆符で終わらせる | ||
(2) | 可能な限りカンマを減らす | ||
(3) | コロンとセミコロンを適切に使い分ける | ||
(4) | 丸括弧と鍵括弧を正しく使い分ける | ||
(5) | ダブル・クォーテーションとシングル・クォーテーションを正しく使い分ける。 | ||
(6) | 日本語独自の句読記号を用いない。 |
5.3 適切な表現を選んで書く
(1) | 文法的ではあるものの、ネイティブであれば実際には用いない表現を避ける。 | ||
(2) | 日本語的発想をそのまま翻訳した文章では、意図した意味にならない場合がある。 |
5.4 良い文章を書くこと
(1) | 読み手や目的に合わせてふさわしい表現を用いる | ||
(2) | 読み手の視点に立ち、重要な情報へのアクセスがしやすいようにする | ||
(3) | レターヘッドの有無やインデントの入れ方などの形式を選ぶ | ||
(4) | 書式や表現を一貫させる | ||
(5) | 曖昧な表現は嫌われるため、具体的に明示する | ||
(6) | 同じ単語や表現を繰り返すと書き手が稚拙さであると解釈される。強調以外では類義表現を用いる | ||
(7) | 文章を書くときは複数のパターンを考え比較することで、良い文章になると共に良い文章を書く力が養われる | ||
(8) | ビジネスであってもメールはカジュアルまたはセミフォーマルが丁度よい |
6. 文法
6.1 前置詞
6.1.1 atの用法
の基本的な用法は、「場所や時などにおけるある一点」である。
(1) | 比較的狭い場所を「点」「目標」として捉える。 | ||
(2) | 時の中で「点」として捉えられる「時刻」を表す*2。 | ||
(3) | 気分や進行中の活動など、人や物の状態を表す。 | ||
(4) | 感情を表す動詞・形容詞と共にコロケーション*3として用いる。 | ||
(5) | 価格・速度・距離などを表す。 | ||
(6) | 「…に向かって」と方向、目標を表す。 |
E.g. | (1) | We arrived at the station in the morning. |
Our factory is located at the top of a hill. | ||
(2) | The earliest flight departs at 8:00a.m. | |
(3) | I just don't feel at ease in this room. | |
He was still at work when I called him. | ||
(4) | I was surprised at his sudden visit. | |
I was quite amazed at what I saw. | ||
(5) | We decided to set the price at $10 each. | |
This train travels at 320 kilometers per hour. | ||
Put a mark on the paper at every two centimeters. | ||
(6) | I looked at the clock just before I left my office. | |
We're aiming at $50,000 in sales next month. |
6.1.2 byの用法
の基本的な用法は、「…の側に」である。しかしここから派生した用法の方がより頻用される。
(1) | 「すぐそばで」という意味で、よりも接近した地点を指して使う。 | ||
(2) | 「…まで」という意味で期限を表す*4。 | ||
(3) | 「…の差で」という意味で用いられる。 | ||
(4) | 「…によって」という意味で、の最も一般的な用法である。 | ||
(5) | 判断の基準や単位を表す。 |
E.g. | (1) | I lived by the sea for a few years. |
I walked by Mike, but he didn't say anything. | ||
(2) | I really need to finish the paper by Monday. | |
(3) | He won the election by a great majority. | |
I arrived at the factory before him by a few minutes. | ||
(4) | We can solve the problem by doing this. | |
Please send it by fax. | ||
What do you mean bythat? | ||
(5) | A tree is known by its fruits. | |
Meat is sold by the pound at that store. |
*1:"The Element of Style"の最終章は後日にまとめる。
*2:inはより広い範囲を示す。
*3:「よく一緒に使われる単語の組み合わせ」のこと。たとえば「『濃い』『薄い』茶」や"'strong' tea, 'weak' tea"といったものである。
*4:till,untilと混同しないこと。これらは継続して何かが起こっていることを表す。たとえば以下を比較せよ。
E.g. We will be here till[untill] six. (6時までここにいるつもりだ。) E.g. We will be here by six.(6時までにはここにいる(=来る、行く)つもりだ。)