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計量経済学の基礎(14/22)

 計量経済学を学んでいく。
 まずは

を中心に参照して基礎を学んでいく。

今日のまとめ

  • 不均一分散性が疑われる場合、その疑いに関する情報の程度に応じて検出方法がある。

8. 一般化古典的回帰モデル

 古典的回帰モデルにおいて攪乱項の分散に関する仮定

  • \boldsymbol{\varepsilon}の分散は一定で各要素が他から独立している。

を除いた3つの仮定

  (1) \boldsymbol{X}は非確率的である。
  (2) \mathbb{E}[\boldsymbol{Y}]=\boldsymbol{X\beta}であり\mathbb{E}[\boldsymbol{\varepsilon}]=\boldsymbol{0}
  (3) \boldsymbol{X}の階数はkである。

を置いた回帰モデルを一般化古典的回帰モデルと呼ぶ。

8.2 不均一分散

8.2.4 不均一分散の検出法

 事前に分散の構造をどの程度知っているかに応じて様々な方法を使い分ける。

 まずは(1)分散構造が未知である場合、残差を図示して規則性があるかを目視で判断する。
 以下、単回帰の場合での仮想的な例を挙げた。

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もっとも厳密な解析ができるわけではなく、明らかに何らかの関係性がある場合を除外する程度の心持が望ましい。
 もう1つがF検定を活用するものである。同一の標本内の異なる2つの集団に対して、


\begin{aligned}
グループ1&\ \ \ \boldsymbol{Y}_{1}&=\boldsymbol{X}_1\boldsymbol{\beta}_1+\boldsymbol{\varepsilon}_1,\ \ \mathbb{V}[\boldsymbol{\varepsilon}_1]=\sigma_1^2 I\\
グループ2&\ \ \ \boldsymbol{Y}_{2}&=\boldsymbol{X}_2\boldsymbol{\beta}_2+\boldsymbol{\varepsilon}_2,\ \ \mathbb{V}[\boldsymbol{\varepsilon}_2]=\sigma_2^2 I
\end{aligned}

というモデルを前提として仮説検定


\begin{aligned}
帰無仮説\ \ H_0\ \ &\ \ \sigma_1^2=\sigma_2^2,\\
対立仮説\ \ H_1\ \ &\ \ \sigma_1^2\neq\sigma_2^2
\end{aligned}

を考える。それぞれの集団に回帰を施して得た分散の推定値s_1^2,s_2^2を求めると、漸近的に


\begin{aligned}
\displaystyle{\frac{s_1^2}{s_2^2}}\sim F(n_1-,n_2-k)
\end{aligned}

が成り立つ(ここでn_1,n_2はそれぞれ集団1,2における標本数である。)。そこでF=\displaystyle{\frac{s_1^2}{s_2^2}}として


\begin{aligned}
F_{1-\frac{\alpha}{2}}\lt F\lt F_{\frac{\alpha}{2}}
\end{aligned}

を満たすか否かで、有意水準\alphaとして仮説の棄却を判断する。
 他に、もし分散が説明変数の単調関数であると考えられる場合に、Goldfeld-Quandt検定を行う。

   (1) 観測値(説明変数と目的変数の組)を説明変数Xの昇順で並び替え、その中間にあるc個の観測値を取り除く。
   (2) 並び替えた観測値の上位半分と下位半分の各々\displaystyle{\frac{n-c}{2}}個の観測値で最小二乗法により分散の推定値s_1^2,s_2^2を求める。
   (3) 分散比F=\displaystyle{\frac{s_1^2}{s_2^2}}を計算する。

この分散比Fに対しても漸近的に


\begin{aligned}
F\sim F\left(\displaystyle{\frac{n-c}{2}}-k,\displaystyle{\frac{n-c}{2}}-k\right)
\end{aligned}

が成り立つ。これに対して両側検定を行えばよい。
 理論的なcの与え方が無い点、説明変数が複数の場合にどうすればよいのかという点の2点が実用上の課題である。前者は経験上、標本数の\displaystyle{\frac{1}{4}}から\displaystyle{\frac{1}{5}}程度、後者はもし分散がYの条件付き期待値の単調関数と考えられるならばOLSによる当てはめ\hat{Y}で標本を分割する。

 更に分散の構造がある変数z_1,\cdots,Z_pに依存し


\begin{aligned}
\sigma_i^2=\alpha_0+\displaystyle{\sum_{j=1}^{p}\alpha_j Z_{ji}}
\end{aligned}

で表される場合には、Breusch-Pagan-Godfrey検定を用いる。もし\alpha_1=\cdots=\alpha_p=0ならば均一分散であるから、この場合の仮説検定は


\begin{aligned}
帰無仮説\ \ H_0:\ &\alpha_1=\alpha_2=\cdots=\alpha_p=0,\\
対立仮説\ \ H_1:\ &少なくとも1つのk\in\{1,2,\cdots,p\}に対して\alpha_k=0
\end{aligned}

である。
 n個の残差の二乗e_i^2\displaystyle{\frac{{}^{t}\boldsymbol{e}\boldsymbol{e}}{n}}で割ったものをZ_1,\cdots,Z_pに回帰する。この回帰の説明された分散の半分、すなわち\displaystyle{\frac{ESS}{2}}帰無仮説の下で


\begin{aligned}
\displaystyle{\frac{ESS}{2}}\sim \chi^2(p)
\end{aligned}

が知られている。
 もし不均一分散が疑われること以外の情報が無い場合は、WhiteのOLS分散推定量と通常のOLSによる分散推定量を比較することで検定できる。残差の二乗e_i^2を定数項を含めた説明変数およびそれらの全交差項計からなる計p個の項に回帰し決定係数R^2を求める。この回帰のn倍に対して漸近的に


\begin{aligned}
\displaystyle{nR^2}\sim \chi^2(p-1)
\end{aligned}

が成り立つ。

8.2.5 実行可能な一般化最小二乗法(FGLS)

 均一分散性が棄却され、更にモデルの想定が正しいと考えられる場合には加重最小二乗法により推定するのが望ましいことになる。正しいウェイトは未知であるため、分散の推定値からウェイトを用いて加重最小二乗法を行う。この手続きを実行可能な一般化最小二乗法と陽b。
 分散の推定値を\hat{\omega}_i^2とすれば、不均一分散性がある場合、FGLSは


\begin{aligned}
\hat{\omega}_i^2&=S_1^2,i=1,2,\cdots,n_1,\\
\hat{\omega}_i^2&=S_2^2,i=n_1+1,\cdots,n_1+n_2
\end{aligned}

で、BPG検定は残差事情の回帰係数から


\begin{aligned}
\hat{\omega}_i^2=\hat{\alpha}_0+\displaystyle{\sum_{j=1}^{p}\hat{\alpha}_j Z_{ji}},\ i=1,2,\cdots,n
\end{aligned}

で計算される。

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