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やりなおしの数学・線形代数篇(009/X)

 定番書

を基に線形代数を学び直していく。

今日のまとめ

  • ある体K上の線型空間Vを考える。\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vに対して
    \begin{aligned}c_1\boldsymbol{a}_1+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k=\boldsymbol{0}\end{aligned}
    を満たすc_1=c_2=\cdots=c_k=0でないようなc_m\in Kが存在するとき、\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vは線形従属であるという。逆に自明な線形関係しかないとき、\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vは線形独立であるという。

4. 線形空間

4.3 基底・次元

 n項列ベクトル空間K^nnこのベクトルの線形結合で表現できる。しかし、多項式全体の空間や連続関数全体の空間ではこれと同じ方法ではこのような有限個のベクトルでは表現できない。こうした中で空間の大きさを計測する手段として次元を導入する。
 次元を導入する準備としていくつかの概念を導入する。


線形結合の定義 ある体K上の線型空間Vを考える。\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vに対して

\begin{aligned}
c_1\boldsymbol{a}_1+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k,\ c_i\in K (i=1,2,\cdots,k)
\end{aligned}
を線形結合という。

 線形結合について


\begin{aligned}
c_1\boldsymbol{a}_1+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k=\boldsymbol{0}
\end{aligned}

という関係を線形関係という。c_1=\cdots=c_k=0とすれば任意の\boldsymbol{a}_m,m=1,2,\cdots,kに対して線形関係が成り立つから、線形関係は必ず存在する。c_1=\cdots=c_k=0のときを自明な線形関係という。
 これらを基に線形独立を導入する。


線形独立の定義 ある体K上の線型空間Vを考える。\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vに対して

\begin{aligned}
c_1\boldsymbol{a}_1+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k=\boldsymbol{0}
\end{aligned}
を満たすc_1=c_2=\cdots=c_k=0でないようなc_m\in Kが存在するとき、\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vは線形従属であるという。逆に自明な線形関係しかないとき、\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vは線形独立であるという。

 K^nにおける単位ベクトル\boldsymbol{e}_1,\boldsymbol{e}_2,\cdots,\boldsymbol{e}_nは線形独立である。
 線型独立に関する諸命題を整理する。


線形従属と線形結合の関係 \boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vが線形従属であることと、そのうちのある1つが他のk-1個のベクトルの線形結合で表されることは同値である。
\because \boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vが線形従属であると仮定する。このとき自明でない線形関係

\begin{aligned}
c_1\boldsymbol{a}_1+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k=\boldsymbol{0},\ c_i \in K,\ i=1,2,\cdots,k
\end{aligned}

が存在する。c_1,\cdots,c_kのうちにc_p\neq0が存在するから、


\begin{aligned}
\boldsymbol{a}_p=&-\displaystyle{\frac{1}{c_p}}\left(c_1\boldsymbol{a}_1+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k\right)\\
                            =&-\displaystyle{\frac{c_1}{c_p}}\boldsymbol{a}_1-\cdots-\displaystyle{\frac{c_k}{c_p}}\boldsymbol{a}_k
\end{aligned}

が成り立ち、これは\boldsymbol{a}_p\in Vが他のk-1個のベクトルの線形結合で表されることに等しい。
 逆に


\begin{aligned}
\boldsymbol{a}_p=c_1\boldsymbol{a}_1+c_2\boldsymbol{a}_2+\cdots+c_{p-1}\boldsymbol{a}_{p-1}+c_{p+1}\boldsymbol{a}_{p+1}+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k
\end{aligned}

であるようなp\in\{1,2,\cdots,k\}が存在すると仮定する。このとき、自明でない線形関係


\begin{aligned}
c_1\boldsymbol{a}_1+c_2\boldsymbol{a}_2+\cdots+c_{p-1}\boldsymbol{a}_{p-1}-\boldsymbol{a}_p+c_{p+1}\boldsymbol{a}_{p+1}+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k=\boldsymbol{0}
\end{aligned}

が存在する。 \blacksquare


線型独立と線形結合の関係 線形独立な\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k\in Vに対し、\boldsymbol{a}\in Vがこれらの線形結合として表すことができないならば、\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k,\boldsymbol{a}もまた線形独立である。
\because \boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k,\boldsymbol{a}に線形関係

\begin{aligned}
c_1\boldsymbol{a}_1+\cdots+c_k\boldsymbol{a}_k+c\boldsymbol{a}=\boldsymbol{0},\ c_i \in K,\ i=1,2,\cdots,k
\end{aligned}

があると仮定する。このときc\neq0であるならば、


\begin{aligned}
\boldsymbol{a}=-\displaystyle{\frac{c_1}{c}}\boldsymbol{a}_1-\cdots-\displaystyle{\frac{c_k}{c}}\boldsymbol{a}_k
\end{aligned}

が成り立つが、これは仮定に反する。したがってc_1=c_2=\cdots=c_k=c=0であり、これは\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_k,\boldsymbol{a}が線形独立であることの定義に他ならない。 \blacksquare


線形結合の線形結合 ベクトル\boldsymbol{c}がベクトル\boldsymbol{b}_1,\cdots,\boldsymbol{b}_lの線形結合であり、その各\boldsymbol{b}_i,\ i=1,2,\cdots,lがベクトル\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_kの線形結合で表されるならば、ベクトル\boldsymbol{c}\boldsymbol{a}_1,\cdots,\boldsymbol{a}_kの線形結合である。
\because 仮定から、c_1,\cdots,c_l,b_{i,j}\in Kを用いて

\begin{aligned}
\boldsymbol{c}=&\displaystyle{\sum_{i=1}^{l}c_i\boldsymbol{a}_i},\\
\boldsymbol{b}_i=&\displaystyle{\sum_{j=1}^{k}b_{i,j}\boldsymbol{a}_j}
\end{aligned}

と書くことが出来る。後者を前者に代入することで


\begin{aligned}
\boldsymbol{c}=&\displaystyle{\sum_{i=1}^{l}c_i\boldsymbol{a}_i},\\
                        =&\displaystyle{\sum_{i=1}^{l}c_i\left(\displaystyle{\sum_{j=1}^{k}b_{i,j}\boldsymbol{a}_i}\right)},\\
                        =&\displaystyle{\sum_{j=1}^{k}\left(\displaystyle{\sum_{i=1}^{l}c_ib_{i,j}}\right)\boldsymbol{a}_i}
\end{aligned}

が成り立つ。 \blacksquare

4.4 有限次元と無限次元

 「空間の大きさ」という当初の目標により近づくべく、その大きさについて有限・無限という概念を導入する。


有限次元・無限次元 線形空間Vに有限個のベクトルが存在し、{}^{\forall}\boldsymbol{v}\in Vがこれら有限個のベクトルの線形結合で表現できるとき、Vを有限次元であるという。有限次元でない場合、Vを無限次元であるという。

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