業務でC#を用いることになったので、最近勉強していなくて朧気になってきた知識をReviseする意味でも、以下の書籍を読みながらC#で実装してみる。今日はP.85-86(86-89は省略)まで(当分は実装なしが続きます)。
4. 多変量確率変数とポートフォリオ理論
4.10 CAPM
前稿ではポートフォリオを表す点および無リスク資産を表す点を通る直線を導入した。すなわちリスク・リターン平面において、ポートフォリオ(リスク・期待リターン:および無リスク資産(リターン:)に対して
である。
このポートフォリオの構成ウェイトをとすれば、に注意しつつポートフォリオの期待リターンおよびリスクを代入することで、その傾きを
と表現できる。これを最大化するようなを求めるには、これを各投資比率で偏微分して得られる式をとおいた式から
である。したがって、このときのポートフォリオが市場ポートフォリオになること、さらにこのとき
であることに注意すれば、各商品のリターンを、市場ポートフォリオのリターンをとしてであるから
が成り立つ。なお右辺第1項はリスクの市場価格である。更に
とおくと
が成り立つ。このを商品の市場ポートフォリオに対するベータといい、商品[texi]の期待超過リターンは市場ポートフォリオの超過リターンの倍になっていることが分かる。この均衡式をCAPMという。