以下の書籍を参考に、改めて微分積分を復習していく。
今日のまとめ
- 演算子に対して、領域において、級関数がを満たすとき、はにおける調和関数であるという。
- 調和関数は、を滑らかな曲面を境界として持つ有界な領域において、についてが成り立つ。ここでは外向き単位法ベクトルである。
10. ベクトル解析
本節ではベクトル値写像を扱う。
10.4 Gaussの発散定理、Stokesの定理
10.4.5 調和関数
における調和関数の平均値公式などを導出する。
調和関数 領域
において、
級関数
が
を満たすとき、はにおける調和関数であるという。ここで演算子は
と定義する。
調和関数の性質を調べる場合には以下の等式が基本になる。
調和関数の性質 を滑らかな曲面
を境界として持つ
有界な領域だとする。
を
級関数とする。このとき
について
が成り立つ。ここでは外向き単位法ベクトルである。
(
とおく。
の定理より、
に注意すれば
が得られる。ここでとし、ではである。したがって
が成り立つ。ここでに注意すれば
が成り立つ。
の連続性から
が成立する。に注意すればのとき
が成立する。は任意であったから、これは
に他ならず、がの近傍において広義積分可能であることから、
においてとすることで示すべき式を得る。 )