「大人の教養・知識・気付き」を伸ばすブログ

一流の大人(ビジネスマン、政治家、リーダー…)として知っておきたい、教養・社会動向を意外なところから取り上げ学ぶことで“気付く力”を伸ばすブログです。データ分析・語学に力点を置いています。 →現在、コンサルタントの雛になるべく、少しずつ勉強中です(※2024年1月21日改訂)。

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今日のニュース(2020年7月30日)

1.今日のポイント

【米独】在独米軍が移動へ

【英国】ロンドン・シティとは何か?

バチカン中国がハッキング?

【日本】沖縄と中国

2. マーケット指標

指数 前日終値 増減値 増減率 日付
日本
日経平均
22,397.11
▲260.27
▲1.16%
29日終値
TOPIX
1,549.04
▲20.08
▲1.28%
29日終値
JASDAQ
161.85
▲2.37
▲1.44%
29日終値
東証マザーズ
959.89
▲23.83
▲2.42%
29日終値
日本国債10年物
0.014
▲0.005
▲26.32%
29日終値
米国
ダウ平均
26,539.57
160.29
0.606%
29日終値
S&P500
3,258.44
40
1.24%
29日終値
NASDAQ
10,542.94
140.85
1.35%
29日終値
SOX指数
2,106.30
45.9
2.2%
29日終値
米国債10年物
0.577
▲0.004
▲0.64%
29日終値
欧州・アジア
英FTSE100
6,131.46
2.16
0.0352%
29日終値
DAX
12,822.26
▲13.02
▲0.101%
29日終値
上海総合指数
3,294.55
66.59
2.04%
29日終値
印SENSEX30
38,071.13
▲421.82
▲1.1%
29日終値
外国為替
USDJPY
104.94
0.03
0.03%
30日 06:37:21
EURJPY
123.75
0.06
0.04%
30日 06:38:21
EURUSD
1.1792
0.0002/div>
0.02%
30日 06:39:10
コモディティ・その他
原油先物(WTI)
41.31
0.27
0.66%
29日終値
原油先物(Brent)
44.13
0.00
0.00%
30日 06:35:05
金先物(COMEX)
1,964.45
19.85
1.02%
29日終値
先物(COMEX)
2.9337
0.0162
0.56%
29日終値
BTCJPY(bitFlyer)
1,181,999
25,135
2.17%
30日 06:42:31

3. ニュース(1):在独米軍が移動へ

thehill.com

  • 在独米軍11,900人および在欧米軍司令部の移動を開始し数週間以内に完遂させると米国防総省が公表した
  • 約5,600人がベルギーやイタリア、ポーランド等へ再配置され、バルト三国への移動も検討する一方で6,400人が米国へ帰還する

(1) 知っておきたいこと

 米国とドイツの関係については過去にまとめたが、今一度掲載したい:

zeitgeist.hatenablog.com

 ドイツは大陸欧州の大国であり、米国市民に占めるドイツ系出身者の割合が最大である(かつて英語ではなくドイツ語が国語になる可能性すらあったのだ。)。そのために米国にとっては常に意識し続けなければならない本当のライバルなのである。最近のロシアとドイツの接近に対して米国が経済制裁を掛けているのも、まさにこれを意識してのことだ。にもかかわらず在独米軍がドイツから撤兵しているということが、如何に重要なことなのはここからも明らかである。
 他方で米国の核兵器についても2010年にドイツ連邦議会ドイツ国内から移設させることを決議した*1


図表1 在欧米軍基地(含トルコ)と欧州に存在する米国核兵器の所在
f:id:suguru_125:20200730071802j:plain
(出典:Foundation of American Scientists*2

しかし、それは実現していない。逆に言えば、これが実現することになれば、欧州の安全保障だけでなく、米国の対外政策が根本的に変更したことを意味する。未だにベルギーやポーランドなどに米軍が存在する以上、今回のことは非常にエポックメイキングではあるものの、決定的とは言い難い。とはいえ、米国の「米大陸への回帰」に注目していきたい。

(2) まとめ

  • 米国はその来歴からもドイツとは対峙せざるを得ない
  • 核兵器まで移設したら歴史の転換となる

4. ニュース(2):ロンドン・シティとは何か?

www.telegraph.co.uk

  • 英ロンドン・シティ(City of London)がゴーストタウン化している
  • Covid-19が流行する以前から、リーマン・ショックBREXIT、そしてコストカットを受けて既に深刻な事態になっていた

(1) 知っておきたいこと

 金融の中心街としてウォール・ストリートが世界的に知られている。しかし、ある意味では金融マーケットの本当の胴元は米国ではない。外国為替取引の世界では、米国ではなく英国、厳密にはロンドン・シティ(City of London)が半数近くのシェアを有してきたのである。
 ロンドン・シティ(City of London)は英国の首都であるロンドンとは全くもって異なる。City of London Corporationという主体が行政を取り仕切っている国のようなものなのであり、エリザベス女王ですら、その「入国」にはシティの首長であるLord Mayor of Lodonから許可を得なければならないのである。
 ロンドン・シティ(City of London)は19世紀はじめから国際金融の心臓部を担ってきた。大英帝国のビジネスモデルとは、(1)植民地を広げて各地に商業銀行を設立して貿易・決済網を構築を構築する、(2)その中心として植民地の企業はのきなみロンドン・シティ(City of London)で資本取引を行なう、(3) そこにいわゆる「ジェントルマン」らが投資する、というものである。そういった形で世界中の決済の中心となってきたのが、ロンドン・シティ(City of London)だったのである。今でも外国為替取引の地位を維持している、というわけだ。したがってここの動きは世界経済(金融)の心臓を担ってきた。
 とはいえ、こうした機能は、必ずしもロンドン・シティ(City of London)という場所が必須ではない。今やコンピュータ設備さえあればどこでも取引ができるのだから。法的な意味での所在地がロンドン・シティ(City of London)にあればよいというだけだ。もちろん人的ネットワークの構築という意味ではここに存在する意義は大きいが、それも徐々に動いているのかもしれない。

www.senryaku.metro.tokyo.lg.jp

東京や上海など、東アジアを中心としてロンドン・シティ(City of London)当局は動いている。金融を見るには、米国もそうだがロンドン・シティ(City of London)を見なければならない。

(2) まとめ

  • 外国為替取引の本場はロンドン・シティ(City of London)である
  • その荒廃・移動は国際金融市場の根本的な変化を意味する

5. ニュース(3):中国がバチカンをハッキング?

www.catholicnewsagency.com

  • 中国政府の支援を受けたハッカーバチカンのコンピュータに不正アクセスした可能性が指摘されている
  • 司教選定に関する合意の更改を巡り、中国側が自らに有利になるようにパロリン国務長官のPCにアクセスした可能性がある

(1) 知っておきたいこと

 カトリックは世界的に存在するが、キューバを除き共産圏ではその存在を公的には認められてこなかった。冷戦終了後も、司教の任命権を各国当局が持つのかバチカンが持つのかで対立してきた。しかし2000年代早期にベトナムがそれを認めて以来、唯一残ったのは中国であった。それが2018年9月に歴史的な合意に至ったのだった*3
 それが更改に至る所だったのが、このような両者の対立をもたらすような事態になったことは注目に値する。かつて中国が非難されようともバチカンは医療支援を行ったりと、擁護体制を取ってきた。そうした方針を変えることになるのか、注目していきたい。

(2) まとめ

  • 中国とバチカンは蜜月を続けてきた
  • バチカンが姿勢を変えることとなれば、本格的に「中国対その他」という構図が完成することとなる

6. ニュース(4):沖縄と中国

www3.nhk.or.jp

  • 那覇市にある孔子廟の使用料と政教分離を巡る訴訟が最高裁で審理されることとなった
  • 琉球王国時代に渡ってきた中国人の子孫が市立公園内に造設した施設が市から公園使用料を免除されてきたことを巡って争っている

(1) 知っておきたいこと

 琉球王国時代、多数の中国人が渡来し王国に尽くしてきた。彼らが住んできたのが今の久米村である*4。仲居真弘・元沖縄県知事もそうした子孫の一人であり、未だに中国人は沖縄と密接な関係にある。また日本と中国、東南アジアとを結ぶ貿易ハブとしての役割を琉球王国は担ってきた。今で言えばシンガポールのようなものか。
 そうした関係をある意味で否定することになりかねないのが、今回の審理であると言える。それが正しいのか否かを判断するのがこの審理であるから、ここでその是非を議論するつもりはない(そもそもその真偽とは別の所に中国と日本、沖縄の関係の答えがあると筆者は考えている。)。
 他方で、沖縄には模合という頼母子講に似た独自の民間金融システムがある。今ではその影響は小さいと言われているが、そうした表に出ないネットワークがあることを忘れてはならない。

(2) まとめ

  • 沖縄と華僑は未だに深い関係にある
  • 沖縄は本土人が知らない構造を有している
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