「大人の教養・知識・気付き」を伸ばすブログ

一流の大人(ビジネスマン、政治家、リーダー…)として知っておきたい、教養・社会動向を意外なところから取り上げ学ぶことで“気付く力”を伸ばすブログです。データ分析・語学に力点を置いています。 →現在、コンサルタントの雛になるべく、少しずつ勉強中です(※2024年1月21日改訂)。

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今日のニュース(2020年8月01日)

1.今日のポイント

キューバ在英政府系銀行が米国からの経済制裁を受ける

ベラルーシポスト・ルカシェンコがもたらす大ロシア

【環境】シアノバクテリアとは何か

【日本】海外ファンドが日本へ逃避可能へ

2. マーケット指標

指数 前日終値 増減値 増減率 日付
日本
日経平均
21,710
▲629.23
▲2.86%
31日終値
TOPIX
1,496.06
▲43.41
▲2.82%
31日終値
JASDAQ
159.03
▲2.51
▲1.55%
31日終値
東証マザーズ
958.23
▲13.76
▲1.42%
31日終値
日本国債10年物
0.019
0.003
18.75%
31日終値
米国
ダウ平均
26,428.32
114.67
0.435%
31日終値
S&P500
3,271.12
24.9
0.764%
31日終値
NASDAQ
10,745.27
157.46
1.49%
31日終値
SOX指数
2,136.41
▲11.14
▲0.52%
31日終値
米国債10年物
0.533
▲0.003
▲0.54%
31日終値
欧州・アジア
英FTSE100
5,897.76
▲92.24
▲1.55%
31日終値
DAX
12,313.36
▲66.29
▲0.537%
31日終値
上海総合指数
3,310.01
23.18
0.703%
31日終値
印SENSEX30
37,606.89
▲129.18
▲0.343%
31日終値
外国為替
USDJPY
105.83
1.10
1.06%
31日終値
EURJPY
124.70
0.65
0.52%
31日終値
EURUSD
1.1779
▲0.0067
▲0.57%
31日終値
コモディティ・その他
原油先物(WTI)
40.44
0.52
1.30%
31日終値
原油先物(Brent)
43.64
0.39
0.90%
31日終値
金先物(COMEX)
1,971.20
28.90
1.49%
31日終値
先物(COMEX)
2.8610
▲0.0530
▲1.82%
31日終値
BTCJPY(bitFlyer)
1,205,410
42,533
3.66%
01日 07:16:10

3. ニュース(1):在英政府系銀行が米国からの経済制裁を受ける

https://en.mercopress.com/2020/07/31/london-based-cuban-government-bank-blacklisted-by-us-administrationen.mercopress.com

(1) 知っておきたいこと

 オバマ前政権の際に米国はバチカンの仲介の下でキューバとの関係改善を達成した。しかしトランプ政権になって大掛かりな制裁を受けることとなった。しかしバイデン政権が成立すれば、元の緩和ムードへと走る可能性がある。今やキューバへ資本を入れることが難しくなりつつあるが、それは将来に向けて敢えてマイナス方向へと進め、将来の反発力をため込んでいるとでも考えるのが妥当だろう。
 Covid-19が話題になる中で、キューバの著名な医療システムが更に注目を集める確率は非常に高い*1

(2) まとめ

  • 米国によるキューバへの制裁はトランプ政権が終わるまでの忍耐であると考える
  • キューバの医療システムが開放される可能性を十分に見定めたい

4. ニュース(2):ポスト・ルカシェンコがもたらす大ロシア

www.spiegel.de

  • ベラルーシは大統領選挙を控えているが、反政府活動デモを支援したとしてロシアの傭兵とされる集団が逮捕された
  • これがルカシェンコ以上に反対派にとって追い風になると考えられる

(1) 知っておきたいこと

 ベラルーシは長年ルカシェンコ大統領による独裁状態にさらされてきた。その間の統治に関しSpiegel誌は3つの誤りを掲げている*2

  1. ルカシェンコ政権は現在のベラルーシに漂う雰囲気を深刻に捉えてこなかった。市民は単に現在の経済危機に対する不満だけを有しているわけではない。ロシアとの原油を巡る係争と原油価格の下落を受けて石油精製が主流な同国はこれまで辛酸を舐めてきたのであって、それを受けた長年のものがある
  2. 市民はルカシェンコ政権によるCovid-19対策に怒りを覚えている。同政権はその蔓延について否定してきたことで、市民はマスクの確保や医療費の確保が出来なかった。ベラルーシウクライナに次ぐ感染者がいると推測されている
  3. ルカシェンコは女性の力を侮っていた。対立候補となる女性を逮捕したことで済むと思っていたようだが、それが却って反対派を勢いづかせた

 ベラルーシ、それもルカシェンコ大統領自身がロシアと1999年末にベラルーシ・ロシア連合国家創設に合意したのだが、プーチン大統領に代わってこれが機能しないできたのだった。ここにきてルカシェンコ大統領が退陣し、次の候補ということになれば、ロシアとベラルーシ連合国家を正式に設立することになるかもしれない。
 23日ウクライナがロシアとの停戦に合意し27日に発効したのも、ベラルーシの動きを見越したものであるとも考えられる*3。いずれにしても「大ロシア」が出来つつあることは、世界のパワーバランスを変える可能性があるため、注意しておきたい。

(2) まとめ

  • ルカシェンコ大統領にとっては向かい風が吹いている
  • 対立候補が当選しロシアとベラルーシが連合を組むことになれば、ロシアの拡大が更に進む可能性がある

5. ニュース(3):シアノバクテリアとは何か

https://www.nzz.ch/wissenschaft/cyanobakterien-wie-gross-ist-die-gefahr-fuer-menschen-ld.1569135www.nzz.ch

  • スイスにあるヌシャテル湖でシアノバクテリアが大量発生した
  • 下痢などの症状を起こす可能性があるため、同湖への入水が禁止された

(1) 知っておきたいこと

 シアノバクテリアについて簡単にまとめてみよう*4

シアノバクテリア藍藻)は、真正細菌であり、生物の進化の歴史の中で、初めて酸素の発生を伴う光合成の能力を獲得した生物である。また、シアノバクテリアが10数億年前に真核生物に細胞内共生したことが葉緑体の起源であると考えられている。(…中略…シアノ)バクテリアはその時の負荷によって違う毒素を生産し、皮膚、呼吸神経系、肝臓など、それぞれ体の違った部位に影響を与える。出血、嘔吐、癌を引き起こし、死に至ることもある。そのレベルは、日々劇的に変わるので、その毒性を見極めるのが難しい。
人間はこのバクテリアの毒素で直接死ぬことはないが、汚染された湖の水を飲んだり、泳いだりすると、深刻な病気になる可能性はある。

 このシアノバクテリアのおかげで地球上に酸素が生まれ、現在の生態系を形成することとなったのだった。他方で最近尊厳死で話題になっているALSはこのシアノバクテリアが関係している可能性が指摘されている*5。さらに成長過程でカリウムだけでなくセシウムを吸収するので、放射性セシウムの除去に用いる方法もある*6
まだまだシアノバクテリアおよびその毒素に関する研究は途上であるが、近年話題になっている水と環境の関係からもシアノバクテリアに注目していきたい。

(2) まとめ

  • シアノバクテリアは家畜や人間にとっても有毒な毒素を出す
  • シアノバクテリアはALSの原因である可能性がある

6. ニュース(4):カギはシンガポールからの逃避が来るかどうか?

www3.nhk.or.jp

  • 政情不安などでファンドが海外から日本に移ってビジネスを行う際、通常半年はかかる手続が最短で3営業日までで済むこととなった
  • 現地に戻ることが難しい場合は延長も認められる

(1) 知っておきたいこと

 日本政府が骨太の方針で「国際金融都市の確立を目指す」としている*7。しかし、英語が浸透していない、税制、など様々な理由でそれは進展していない。とはいえ、他の都市にカントリーリスクが生ずれば、相対的に東京の地位が上昇する。
 他方で過去に触れたように、ロンドン・シティ(City of London)は東アジアへのシフトを進めており、北京や上海、ソウル、そして東京へと進出してきた。しかし英国と中国の関係が悪くなる中で、ロンドン・シティ(City of London)と中国の関係も注意する必要がある。その関係が悪くなれば、その重心を必然的に韓国や日本へとシフトしていくからだ。
 そうなるときに東京の競合となるのがシンガポールである。今、圧倒的にシンガポールに優位性がある。ただし予断は許されない。隣国マレーシアと水道料金を巡り対立を深めてきたが、他方でマレーシアは中国との関係を悪化させている*8シンガポールも中国との関係を見直さざるを得ないかもしれないが、その際、中国を取ることになれば、日本へのシフトが実現するだろう(つまり、あまり期待しない方がよいということだ)。まだ早い。ただし東京シフトとなる蓋然性は低くないというのが私見である。具体的な期日を考えるにはまだ早いので、慎重に見定めていきたい。

(2) まとめ

  • 東京の国際金融都市化にはシンガポールが凋落しなければならない
  • その時期はまだまだ先である
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