- 1.今日のポイント
- 2. マーケット指標
- 3. ニュース(1):【シリア】中東は欧米の戦争ビジネス現場
- 4. ニュース(2):【日韓】原発汚染水問題を再糾弾
- 5. ニュース(3):【中国】中独関係の終わり?
- 6. ニュース(4):【日本】防衛省、辺野古の軟弱地盤データを精査せず
2. マーケット指標
指数 | 前日終値 | 増減値 | 増減率 | 日付 |
---|---|---|---|---|
日本 | ||||
日経平均 | 21,710 |
▲629.23 |
▲2.86% |
31日終値 |
TOPIX | 1,496.06 |
▲43.41 |
▲2.82% |
31日終値 |
JASDAQ | 159.03 |
▲2.51 |
▲1.55% |
31日終値 |
東証マザーズ | 958.23 |
▲13.76 |
▲1.42% |
31日終値 |
日本国債10年物 | 0.019 |
0.003 |
18.75% |
31日終値 |
米国 | ||||
ダウ平均 | 26,428.32 |
114.67 |
0.435% |
31日終値 |
S&P500 | 3,271.12 |
24.9 |
0.764% |
31日終値 |
NASDAQ | 10,745.27 |
157.46 |
1.49% |
31日終値 |
SOX指数 | 2,136.41 |
▲11.14 |
▲0.52% |
31日終値 |
米国債10年物 | 0.533 |
▲0.003 |
▲0.54% |
31日終値 |
欧州・アジア | ||||
英FTSE100 | 5,897.76 |
▲92.24 |
▲1.55% |
31日終値 |
独DAX | 12,313.36 |
▲66.29 |
▲0.537% |
31日終値 |
上海総合指数 | 3,310.01 |
23.18 |
0.703% |
31日終値 |
印SENSEX30 | 37,606.89 |
▲129.18 |
▲0.343% |
31日終値 |
外国為替 | ||||
USDJPY | 105.83 |
1.10 |
1.06% |
31日終値 |
EURJPY | 124.70 |
0.65 |
0.52% |
31日終値 |
EURUSD | 1.1779 |
▲0.0067 |
▲0.57% |
31日終値 |
コモディティ・その他 | ||||
原油先物(WTI) | 40.44 |
0.52 |
1.30% |
31日終値 |
原油先物(Brent) | 43.64 |
0.39 |
0.90% |
31日終値 |
金先物(COMEX) | 1,971.20 |
28.90 |
1.49% |
31日終値 |
銅先物(COMEX) | 2.8610 |
▲0.0530 |
▲1.82% |
31日終値 |
BTCJPY(bitFlyer) | 1,205,410 |
42,533 |
3.66% |
01日 07:16:10 |
3. ニュース(1):【シリア】中東は欧米の戦争ビジネス現場
(1) 知っておきたいこと
クルド人民防衛隊(YPG)とは、シリア内のクルド人政党であるクルド民主統一党の武装部門であり、
「シリアの反体制派組織の一つ」として括られる事が多いが、イスラム過激派系の反体制派とは明確な敵対関係にある一方で、場合によってはアサド政権と協調し、その目的もアサド政権の打倒よりは自治権の拡大或いは独立と思われるため、反体制派というよりは「第三勢力」や「独立派」と呼称した方が正確である
ようだ*1。他方で、契約主であるCrescent Energy Servicesは米中央情報局(CIA)のフロント企業で、米国内のタックス・ヘイブン(租税回避地)であるデラウェア州が登記上の所在地ではあるものの、ルイジアナ州で実働しているという*2。イラク戦争もチェイニー副大統領(当時)が自ら株主でブッシュ政権入りする直前までCEOを務めていたハリバートン社が多数のイラク油田に係る権益を確保するなど、結局のところ戦争はビジネスに過ぎないという好例である。
シリアを巡っては、一昨年にも仏瑞のセメント大手であるラファージュホルキム(Lafarge Holcim)がイスラム国(IS)に資金提供していたとして大スキャンダルになったことがあった*3。
(図表1 ラファージュが資金供与したとされる地域)
(出典:Le Monde*4)
復興建設を巡る利権分配の直前に公表されたもので、結局は独シーメンスらが関わることになったのを記憶している。
中東は欧米からすればそこそこの距離を有しているため、万が一有事になったとしても、大きな損害を受けることは少ない(近年はテロが起こるという意味でつながってはいるかもしれないが)。ちょうど第一次世界大戦を経て日本が輸出大国になったようなものだ。逆に、税金を投与して行ってきたことなのだから、これ位の利権を得なければ割にあわないとでも考えているのかもしれないが、こうした戦争ビジネスこそが世界の一つの実態であることは覚えておいて損はない。
(2) まとめ
- シリアの復興需要を巡る欧米の争いは続いている
- 中東をめぐる戦争経済は建設・石油業界の利権とつながっている
4. ニュース(2):【日韓】原発汚染水問題を再糾弾
- 日本政府はトリチウム汚染水の海洋投棄について問題が無いと説明している
- しかし、事実は全くもってそうではない
(1) 知っておきたいこと
これに関しては韓国の言う通りで、反論の余地はない。しいて言うならば、自国での放射能漏れ問題により目を向けた方が良いと考えるが*5。とはいえ過去、同じような問題でロシアを糾弾したことのあるわが国が同じことを繰り返そうとしている現実に目を向ける必要がある*6。
これまでに24自治体で高レベル放射能汚染物質の持ち込み規制・禁止条例が制定されている*7。政府としてはいい加減、別の解決策を模索した方がよい。
(2) まとめ
- トリチウム汚染水には毒性がある
- 新たな解決策を模索すべきである
5. ニュース(3):【中国】中独関係の終わり?
- ドイツが香港政府と締結している犯罪人引渡合意の停止を公表した
- これに対して中国当局が大批判している
(1) 知っておきたいこと
ドイツ側がこれを決定したのは選挙の延期を香港政府が決定したことを受けての措置であるという。中国でのインターネット検閲が厳格であることは周知の事実であるが、こうした最中に突如インターネット世論の重要性を人民日報の海外版である環球時報が突如言い始めているのも気になるところだ*8。TikTokの米国での事業禁止を巡りトランプ米大統領が大統領令を制定する可能性が取り沙汰される一方で、多くのハイテク企業が中国へ回帰している。テクノロジー企業の中国回帰が進むことで、中国資本もまた、国内へと回帰していく。つまり、欧米各国にとって中国を巡り何らかの利益を得るためには中国当局との関係を悪化させることで交渉のテーブルに付かせることが必要になってくるというわけだ。世界史、殊に近代史は中国こそが焦点にあることを忘れてはならない。歴史が動いているのである。
(2) まとめ
- 中国は更に内需拡大へと動く
- 欧米はそこでの権益拡大を想定して、中国との係争を抱えていると思料
6. ニュース(4):【日本】防衛省、辺野古の軟弱地盤データを精査せず
(1) 知っておきたいこと
チェリーピッキングによる典型的なごまかしと言える。沖縄の防衛問題を巡っては、さしたる専門性をもたない防衛省に責任の一端があるが、やはり国会議員・首相が沖縄をどうしたいのかの音頭を取ることしかない。中国との問題を抱えている今だからこそ、沖縄の位置合いの再定義を行なうべきではある。もう一つは米軍との問題である。それも、東アジアからの撤退という政治問題が存在することを忘れてはいけない。米陸軍のシンクタンクが中国との対立による韓国から撤退することの意義とそれに伴う日本の地位上昇をまとめた報告書をあげたことが話題になっている*9。
しかしボルトン前首席補佐官はトランプ大統領が撤退を真剣に検討していることを証言している*10。結局、北朝鮮問題がどう動くかが決めることではあるが、いずれにしても、日本自身がどうするのかを決めることが肝要だ。
(2) まとめ
- 防衛省の無能力は大きな欠陥である
- いずれにしても日本が国家として東アジアの安全保障についてより踏み込んだ可能性を検討すべきである
*2:https://www.voltairenet.org/article210638.html参照。
*3:Financement du terrorisme par Lafarge : mode d’emploi 参照。
*4:同上参照。
*5:韓国の放射能汚染深刻・地下水から基準値の157倍のウランが検出 (2019年10月4日) - エキサイトニュース参照。
*6:過去にロシアを糾弾したが…安倍首相、原発汚染水120万トンを放流? | Joongang Ilbo | 中央日報参照。
*7:核ごみ拒否条例、24自治体制定 最終処分に警戒感広がる | 共同通信参照。
*8:Internet public opinion a valuable resource that should be protected, enriched - Global Times参照。
*9:米陸軍シンクタンク「中国との競争で在韓米軍の需要減、日本は一層重要に」-Chosun online 朝鮮日報参照。
*10:在日米軍経費「80億ドル」要求、「トランプ氏は本気だ」…ボルトン氏 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン参照。