「大人の教養・知識・気付き」を伸ばすブログ

一流の大人(ビジネスマン、政治家、リーダー…)として知っておきたい、教養・社会動向を意外なところから取り上げ学ぶことで“気付く力”を伸ばすブログです。データ分析・語学に力点を置いています。 →現在、コンサルタントの雛になるべく、少しずつ勉強中です(※2024年1月21日改訂)。

MENU

【ロシアの今】原油価格とチェチェンが関係し得るのか?

 長期間にわたる体調不良のため、更新が途切れてしまったが、今日から復帰したい。

 原油先物価格がマイナスを記録したことが話題になっている。これの意味を考えておこう。
 一般に先物価格の理論式は以下のようになる*1



先物価格=スポット価格+金利費用+保管コスト-コンビニエンス・イールド

ここで「コンビニエンス・イールド」とは「物理的なコモディティ保有者に発生する利益」*2を意味する。たとえば、生肉や原油などは腐敗しやすかったり変異しやすかったりする。そのため、今手許にそのコモディティが存在し、即座に生産に利用できることに経済的な意義がある。この意義に伴う価値を表すものとなる。
 スポット価格データが手許にないので断定できないが、報道を諸々見る限りスポット価格はマイナスを記録していない様子だ。また金利水準も大きく変化しているわけではない(米財務省が公表する日次米債金利水準を見ればそれは明らかである。)。となると、(1)保管コストが下がっている、または(2)コンビニエンス・イールドが上がっている、ために先物価格がマイナスになったことになる。
 さて、巷の議論では前提視されているためにあまり記述されないためにここで注意しておきたいのが、原油は噴出量を制御できないという点である。こうした理由があるから、「原油の減産=原油をどこかに保管・貯蔵しておく」ということになるのだ。したがって需要が大きく減退している以上、在庫がダブつき保管コストはむしろ上がっているのであるから前者はあり得ず、「コンビニエンス・イールドが上がっている」ために原油先物価格がマイナスに至ったこととなる。
 産油国は減産を通じてこれに対応せんとしている。たとえばロシアは国営企業に減産を指示したばかりであるという。では、こうして価格下落を受けて大きなダメージを受けている産油国は如何なる措置を取ることが可能なのか。安直に言えば「戦争」が有効な手段である。しかしコロナウイルスが流行する中での軍事活動は致命的である。したがって万が一、戦争経済の演出を企図しているとしてもそれは「今ではない」。個人的にも戦争・紛争の可能性を否定したいが、一応気にしているのが、チェチェンの状況である。

www.businessinsider.jp

来月(5月)9日の戦勝記念パレードもできず、またロシア軍によるチェチェン介入から25年経つ今、ロシアの動向に注目しておきたい。
nsarchive.gwu.edu

(続く)

*1:新村直弘監修 北方宏之/佐藤隆一/濱宏章「コモディティデリバティブのすべて」金融財政事情研究会P.160

*2:同前掲書P.161

プライバシーポリシー お問い合わせ