「大人の教養・知識・気付き」を伸ばすブログ

一流の大人(ビジネスマン、政治家、リーダー…)として知っておきたい、教養・社会動向を意外なところから取り上げ学ぶことで“気付く力”を伸ばすブログです。現在、コンサルタントの雛になるべく、少しずつ勉強中です(※2024年12月10日改訂)。

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今日のニュース(2020年7月22日)

1.今日のポイント

●【米国】内戦というシナリオを考える
●【米英関係】米英関係が深まる意義とは?
●【イスラエルアゼルバイジャンとの関係を見直すべきとの議論が噴出
●【日本】今をコロナ第2波と呼ぶのは早計では?

2. マーケット指標

指数 前日終値 増減値 増減率 日付
日本
日経平均
22,884.22
166.74
0.731%
21日終値
TOPIX
1,582.74
5.71
0.36%
21日終値
JASDAQ
163.74
1.58
0.97%
21日終値
東証マザーズ
1,014.91
27.13
2.75%
21日終値
日本国債10年物
0.009
▲0.004
▲29.17%
21日終値
米国
ダウ平均
26,840.4
159.53
0.596%
21日終値
S&P500
3,257.3
5.46
0.168%
21日終値
NASDAQ
10,680.36
▲86.73
▲0.81%
21日終値
SOX指数
2,096.59
▲13.88
▲0.66%
21日終値
米国債10年物
0.605
▲0.015
▲2.37%
21日終値
欧州・アジア
英FTSE100
6,269.73
8.23
0.131%
21日終値
DAX
13,171.83
124.91
0.953%
21日終値
上海総合指数
3,320.89
6.75
0.203%
21日終値
印SENSEX30
37,930.33
511.34
1.36%
21日終値
外国為替
USDJPY
106.78
0.02
0.02%
22日 06:39:05
EURJPY
123.16
0.08
0.07%
22日 06:40:01
EURUSD
1.1532
0.0006
0.05%
22日 06:40:41
コモディティ・その他
原油先物(WTI)
41.53
0.61
1.49%
21日終値
原油先物(Brent)
43.97
0.00
0.00%
21日終値
金先物(COMEX)
1,843.10
25.70
1.41%
21日終値
先物(COMEX)
2.9623
0.0468
1.61%
21日終値
BTCJPY(Bitfinex)
1,001,201
16,403
1.67%
22日 06:43:29

3. ニュース(1):米国での内戦というシナリオを考える

thehill.com

(1) 知っておきたいこと

 今次法案の否決は非常に大きいものと考えている。米国での内戦というシナリオが徐々に鎌首をもたげ始めているからだ。事態を更に深刻化させ得るのが、米(連邦)軍の各国からの撤退である。

www.pbs.org

現在、韓国からの撤兵、更には欧州からの撤兵が議論されているのだが、これらが他に外国に移るというのならばともかく、米国内に移るということになれば、デモ鎮圧に警察や州兵を超えて連邦軍すら導入されるリスクが増大することを意味する。
 厄介なのが、大統領の命令で州兵を連邦軍編入させることが法的に可能であることだ*1。仮に州兵が泥沼化を忌避して州兵の派兵に躊躇したとしても、大統領の一存次第では州兵が連邦軍編入されて…、という事態に陥るのである。
 当然ながら、そうなれば、これまで昨年の銃乱射事件以来、高騰し続けてきた銃器メーカーは更なる特需を迎え得る(逆に言えば、その株価が不自然に上昇していくような事態となれば、こうしたリスクがあることを意味する)。


図表1 Smith & Wesson Brands, Inc. (SWBI)の直近2年間の株価推移
f:id:suguru_125:20200722070504j:plain
(出典:Yahoo! Finance*2

(2) まとめ

  • 最悪なのは、海外から撤退した米兵が治安維持に投入される事態である
  • 米国の内乱というシナリオは蓋然性は低いものの完全にないとは言い難い

4. ニュース(2):米英関係が深まる意義とは?

www.telegraph.co.uk

  • ポンペオ米国務長官が英国との貿易協定をそう遠くもない時点で締結できるとの見通しを示した
  • 同時に中国と対抗すべく更に関係を緊密にすべきとの見解をも示した

(1) 知っておきたいこと

 BREXITを受けて米英は新たな貿易協定を締結すべき交渉してきた。しかしその交渉は、一言で言えば難航してきた。
 そもそもこの協定の意味とは何だろうか。Politicoによる議論をまとめるとその論点は5つあるという*3

  1. 妥結の意義があるのかどうか?:米英は主要輸出品目について既に無関税に近い協定を結んでいるため今回の交渉で得られる経済的なメリットは僅少であり、むしろ象徴的な意味合いの方が強い
  2. 農業:英国は更なる関税の引き下げを主張する一方で、米国は農産品に使用可能な化学薬品に対する英国側の規制を緩和するよう主張している
  3. 金融サービス:英国側が金融サービスに関する更なる進出を企図しており、ブロックチェーンなどのデジタル産業への進出を特に進めたいと企図しているが、米国は伝統的に貿易協定においてそうした議論はしないという方針を貫いてきた
  4. ヘルスケア:昨年にも対立の的になったものだが、英国における米国製薬品の薬価を引き上げることを要求している
  5. 自動車:英国は双方が関税ゼロを実施することを求めているものの米国がそれに難色を示している

 こう見てみると、経済的にはあまり意味がないようだが、これだけCovid-19が話題になっている以上、気になるのはヘルスケアである。今後、詳しく研究したいが、ともかく米英両国の交渉妥結となれば、これらの製品の貿易について一つのモデル(規格)を構築するということであり、それを他国にも当てはめに行く可能性を憂慮したいと思う。

(2) まとめ

  • 米英の貿易協定は政治的意味合いが強い
  • しかし、ここで決まった規格を順守するように他国との交渉を米英が行う可能性はある

5. ニュース(3):イスラエルアゼルバイジャン ~ユダヤ人の正統性を巡って~

www.jpost.com

(1) 知っておきたいこと

 アゼルバイジャンはかつてロシア帝国最大の油田であったバクー油田を抱え、近年では天然ガス開発も盛んな国家であるが、他方でイスラエルとの関係という文脈では「山岳ユダヤ人」の存在を忘れてはならない。

en.wikipedia.org

 ユダヤ人とひとえにまとめがちではあるが、その実態は非常に多様である。現在のイスラエルで主流派なのはアシュケナジーと呼ばれる、ドイツ語圏や東欧から移住してきた一派である。彼らは7世紀にハザール王国がユダヤ教に改宗した結果生まれたものとされており、聖書に載っている「ユダヤ人」とは人種的ないし血統的なつながりは薄い(もしくは存在しない)という意味では正統性をもたない。
 他方でかつてのイスラエルから逃亡し欧州に逃げた一派をセファラディと呼び、さらに彼らは中東やアフリカに逃げた、もしくは逃亡する前からそうした地域にいたユダヤ人をミズラヒと呼ぶ。現在のイスラエルではセファラディはまだマシではあるものの、経済的困窮から逃げてきたエチオピアユダヤ人などのイメージがあるために、ミズラヒに対する差別や偏見は根強いものがあるのは有名な話である*4
 さて話を戻すと、山岳ユダヤ人についても様々な論争があるものの、ミズラヒの一種だとされており、アゼルバイジャンにそのほとんどが存在する。イスラエルは、自らの宗教的正統性を維持するためには山岳ユダヤ人を排斥する必然性を持つ一方で、広い意味での同族性から支援すべきというジレンマを抱えている。


図表2 バクー・トビリシ・ジェイハン(BTC)パイプライン
f:id:suguru_125:20200722073423j:plain
(出典:Britannica*5

 全く別の観点でいえば、イスラエル原油輸入量の40%をアゼルバイジャンからアルメニア、トルコを通るバクー・トビリシ・ジェイハン(BTC)パイプラインに依存している*6。エネルギー政策上の観点からもこの問題には深刻に向き合わざるを得ないのである。
 もしアゼルバイジャンとの関係を断絶する方向に移ればトルコとの関係も悪化せざるを得ない。イスラエルにとって苦境は続く。

(2) まとめ

6. ニュース(4):第2波はまだではないのか

www.jiji.com

  • 小池百合子東京都知事は23-26日の4連休には不要不急の外出を控えるよう都民に呼び掛ける予定である
  • 最近、Covid-19重症感染者の数が増大していることを受けたものだという

(1) 知っておきたいこと

 個人的な印象に過ぎないが、経済活動を再開する以上ヒトの移動が生じるため、感染者の増大は避けられない。そうしなければ、つまりロックダウンすれば経済が低迷し、それはそれで人々の困窮をもたらす。他方で、コロナ罹患の検査をたくさんの人が受けられる体制が準備されれば、これまで罹患しているのか不明だったものの実は感染していた患者が必然的に明るみに出るのだから(また誤診もあり得る)、数が増えるのも必然である。
 本格的に憂慮すべきなのは冬季だとずっと考えている。端的に寒くなるからである。乾燥し気温が低くなれば、ヒトの免疫は落ちやすい。それまでに、今でも報道されつつあるように、病因の組織運営も危機的状況に陥るという側面もある。これからが本番である。

(2) まとめ

  • 第2波はこれからではないか
  • 免疫の改善こそが焦眉の急である
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