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大人のための英文法(24/31)

はじめに

 グローバル人材になるならば英語くらいはできなければ、とよく言われる。だったら、一流の、本当の英語を学びたいと個人的に思っている。ということで、本当の「大人のための英語」として英文法を学んでいく。ここではそのメモを書いていきたい。
 参考図書として

を読んでいく。今日は第30章を扱う。

30. 条件文

 条件の副詞節(前提節)および主節からなる複文を条件文という。

 前提節が真偽または条件の成立の可否に対して中立的である場合、開放条件という。開放条件を議論するには叙実法を用いる*1。前提節が事実に反する条件を表している場合を却下条件という。却下条件では叙想法の動詞を用いる。叙想法過去は現在または未来の仮想条件を表す。

  E.g. If you see Art, give him my regards.
    If any person be guilty, he shall have the right of appeal.
  E.g. If I were rich, I would spend all my time travelling.
    What would you do if you lost your job?
  E.g. Had I known, I would have told you.

30.1 条件法の分類

  ①叙実的条件文   条件節の内容が事実であることを前提とする。
  ②予測的条件文   前提節の内奥が実現するならば帰結節の内容も実現

するという話し手の予測を述べる。
  ③叙想的条件文    
   (a)仮想的条件文   話し手は条件節の内容は疑わしいもののあり得るもの

として受け止める。
   (b)反事実的条件文   前提節の内容は事実に反する事柄を述べる。
30.1.1 叙実的条件文

 叙実的条件文は以下の4つに分類できる。

  総称的 普遍的に真である命題を表すもの。 If you boil water, it vaporizes.
  習慣的 主語の習慣を述べる。 If it rains, he goes to work by car.

If it rained, he went to work by car.
  潜在的推論 帰結節が話し手の推論を表すもの。法助詞must, shouldを含まない。 If he is here, he is in the garden.
  顕在的推論 「推論」の法助動詞が顕在している。 If some is at the door, it must be Peter.
30.1.2 予測的条件文

 話し手はもしも前提節の内容が実現したならば帰結節の内容も実現するだろうと予測している。

  (a)強い予測 if+主語+現在形, 主語+will/be going to
  (b)強い断定 帰結節に単純現在形を使用する
     E.g. If you do, you’re a dead man.
  (c)弱い予測 should/may/mightと共起
     E.g. If you are not careful, you may have an accident.
  (d)弱い条件 if+happen
     E.g. If it happens to rain, I’ll stay home.

 E.g. if it be your pleasure, I will follow.

 E.g. If I should be free tomorrow, I will come.
30.1.3 叙想的条件文

 前提節の事態は成立するか怪しいがあり得ると話し手が考えていることを表す。

  (a)叙想法現在 現在または未来について前提節の内容を想像上のこととして表現する*2
     E.g. If it be achieved, I have cause to return thanks.
  (b)should 実現性が極めて少ないと感じられる事態に付いて用いる。
     E.g. If anything should happen to me, please give this letter to my wife.
  (c)were to 未来に関してshould よりも一層可能性がない、特に「仮定のための仮定」を述べるのに用いる。
     E.g. What would you do if war were to break out?
30.1.4 反事実的条件文

 前提節の内容が実現されることはあるまいと話し手が予期する場合を表す。

  (a)叙想法過去 If +主語+叙想法過去, 主語+would/should/could/might, etc.+裸不定
  (b)叙想法過去完了 主に過去の事実に反する仮定をする場合に用いる。
30.1.5 丁寧用法

 陳述、丁寧な依頼に叙想法過去を用いる場合がある。この場合、前提節が述べられない場合がある。

  E.g. I should/would be grateful if you would do that for me.

30.2 その他の条件文

30.2.1 修辞的条件文

 一見開放条件を表しているが、実際には強い断定を表す場合を修辞的条件文という。修辞的条件文には2つの類型がある:

(a)主節から断定が派生するもの 主節の命題が明白に偽であるように条件節の命題も偽であると断定する。
(b)条件節から断定が派生するもの 条件節の命題が明白に真なので主節の命題も真であると断定する。
  E.g. If Mary is beautiful, then I’m Marilyn Monroe!
  E.g. He is ninety if (he's) a day.(彼は確かに90歳だ。[彼が生まれて1日経っていることは明らかなように、彼が90歳であることも明らかだ。])
30.2.2 言語行為条件文

 前件の事態が認められるならば後件の言語行為が実現することを表すような条件を言語行為条件文という。いずれも条件節の事態が不確かなので、発話がためらいがちでそのために丁寧になるという特徴がある。

(a)慣習的な丁寧表現 If I may say so, the dress does not become you.
(b)メタ言語的なコメント His style is florid, if that’s the right word.
(c)言語外の事実に対する話者または聞き手の不確かさ I first met Mary in London, if I’m not mistaken.
(d)前提節が発話の条件を表している Where’s John now, if you know?

30.3 前提節の構造

 前提節はifで導かれるのが最も普通で、次にunlessが用いられる。他にも以下のような表現が用いられる。

  as/so long as, assuming (that), in case, in the event that, just so (that), on condition (that), provided (that), providing (that), supposing (that), if it were not for, if it had not been for, but for

30.4 倒置

 格式体において助動詞がwere, had, would, should, might, couldの場合、倒置することで条件の意を表すこともできる。

30.5 ifとunless

 ifとunlessは完全には同義ではなく意味が違う。unlessは「ある状況が既にある/将来起こるのでない限り」という必要条件を表す。

  E.g. Come tomorrow unless I phone.
    =Come tomorrow if I don't phone.
  E.g. If it isn't going to rain, we’ll have a picnic.
    ×Unless it is going to rain, we’ll have a picnic.

最後の例は「雨が降りそうな場合に限って」という意味になるため、帰結節と意味的に一致しない。またunlessは肯定の選択肢の方に重点が置かれるため、someのような肯定極性項目が生じることができる。同様な理由で「却下条件」を表す条件文に用いることはできない。

  E.g. I won't phone you, unless something unforeseen happens.
    I won't phone you, unless ×anything unforeseen happens.

*1:ただし格式体では叙想法を用いることもある。

*2:きわめて格式的で主に法律文に限られる。

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