はじめに
グローバル人材になるならば英語くらいはできなければ、とよく言われる。だったら、一流の、本当の英語を学びたいと個人的に思っている。ということで、本当の「大人のための英語」として英文法を学んでいく。ここではそのメモを書いていきたい。
参考図書として
を読んでいく。これを選んだのは、説明が詳細で具体例にも富んでいると感じるからだ。そして何より、著者の「はしがき」に痺れるような衝撃を受けたからだ。
本書は,半世紀余にわたる著者の英文法研究を集大成し,長い年月をかけ,渾身の力をふりしぼって書き上げたライフワークである。
1,000頁を超える大著であり、既に購入から数年間読んでいるものの読み切れていない。しかし何とか読み切っていきたい。
1. 序論
英語において、文とは「独立した言語形式で、他の、より大きな言語形式に含まれることのないもの」を指す。より平たく言えば、ある事柄について何かを述べるものである。文の構成要素として以下の2つが重要である:
- 主部:文において「ある事柄」を意味する部分。その中心語を主語という。
- 述部:文において「何かを述べる」部分。その中心語を述語という。
文において「動作の及ぶ対象」を目的語という。また「主語または目的語についてその正体・状態を述べて叙述を完全にする語句」を補語という。補語には2種類ある:
- 主語補語:主語について叙述するもの
- 目的語補語:目的語について叙述するもの
1.1. 語・句・節
1.1.1. 語
文章において形態素(意味を持つ最小の言語形式)のうち単独で使用できるもの(自由形態素)を「語」という。
語の品詞は文中で果たす機能で定まる:
(1) | 名詞: | 人や事物の名を表す語。 |
(2) | 代名詞: | 名詞の代わりに用いられる語。 |
(3) | 形容詞: | 名詞を直接または間接に修飾する語。 |
(4) | 動詞: | 動作・状態を叙述する語。 |
(5) | 副詞: | 動詞・形容詞・副詞または文全体を修飾する語。 |
(5) | 前置詞: | 名詞・代名詞の前に置いて形容詞句・副詞句を作る語。 |
(6) | 接続詞: | 文中の語と語、句と句、節と節とを結び付ける語。 |
(7) | 間投詞: | さまざまな感情を表す語。 |
1.1.2. 句
二つ以上の語が集まって一つの品詞の働きをし「主部+術部」の形式を備えていないものを「句」という。
句を機能面で分類すると以下の3つに分類できる:
(1) | 名詞句: | 一つの名詞の働きをする句。 |
(2) | 形容詞句: | 一つの形容詞の働きをする句。 |
(3) | 副詞句: | 一つの副詞の働きをする句。 |
他方で構造面で分類すると以下の5つに分類できる:
(1) | 名詞句: | E.g. Bill is an honest man. |
(2) | 形容詞句: | I am very fond of dogs. |
(3) | 動詞句: | John got a new car. |
(4) | 副詞句: | John speaks three languages very fluently. |
(5) | 前置詞句: | This is a present for John. |
1.1.3. 節
「主部+術部」の関係を備えている語群を「節」という。機能面で分類すると節は以下の3つに分類できる:
(1) | 名詞節: | 一つの名詞に相当する働きをする。 |
(2) | 形容詞節: | 一つの形容詞に相当する働きをする。ただし形容詞とは異なり常に名詞の後から修飾する。 |
(3) | 副詞節: | 一つの副詞に相当する働きをし、動詞・形容詞・他の副詞、または文全体を修飾する。 |
他方で、構造面で分類すると節は以下の4つに分類できる:
(1) | 独立節: | 「主語+述語」の関係が文字通り独立して存在する節。 |
(2) | 等位節: | 「主語+述語」の関係が等位接続されている節。 |
(3) | 従属節: | 独立節が他の節の構成素とされている節。 |
(4) | 小節: | 主語・述語関係はあるものの動詞を持たない節。 E.g. I consider [John intelligent]. |
1.2. 文の種類
文は機能面および構造面でさまざまに分類できる。
1.2.1. 機能から見た分類
(1) | 平叙文: | ある情報を伝える文。 |
(2) | 疑問文: | Yes/No疑問文、wh疑問文。 |
(3) | 命令文: | 聞き手に命令・依頼をする文。 |
(4) | 感嘆文: | 感嘆の気持ちを表す文。 |
1.2.2. 構造から見た分類
(1) | 単文: | S+Vの関係が1つしか含まれない文。 |
(2) | 複文: | 文中に節を含む文。 |
(3) | 重文: | 二つ(以上)のS+Vが等位接続詞で結ばれている文。 |