定番書
を基に線形代数を学び直していく。
3. 行列式
3.1 置換
3.1.1 置換の諸性質
個の元からなる集合の一対一変換を文字の置換という。これは全部で個ある。
ある文字の置換があって
であるとき、
更には本質的でない第1行を書かずに
と書く。
どの文字も動かさない置換を恒等置換といい、と書く。また置換の逆変換をの逆置換といい、と書く。
ならば
である。
2つの置換の合成変換をの積といい、で表す。一般に非可換*1である。
置換が偶数個の互換の積で表されるときに偶置換、奇数個の積で表されるときに奇置換という。さらに記号を偶置換には、奇置換にはと定義し、置換の符号という。
*1:積の順序を変えると値が等しくなるとは限らない。