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ファイナンス練習(2021年09月09日)

 業務でC#を用いることになったので、最近勉強していなくて朧気になってきた知識をReviseする意味でも、以下の書籍を読みながらC#で実装してみる。統計学については別書で触れたいため大幅にカットします。今回はP.174-180まで(当分は実装なしが続きます)。

6. 確率過程の基礎

6.3 Markov過程

 ランダムウォークは独立性の仮定を以て諸性質が導かれた。しかしその過程は非常に強い。そこでそれを少し弱めたMarkov性を用いることが多い。

 一般の確率過程\{X_n\}では、X_{n+1}はそれ以前の履歴X_1,\cdots,X_nに依存して決まる。Markov性では、直前のX_nのみに依存すると仮定する。すなわち


\begin{aligned}
P(\{X_{t+1}=k|X_1=i_1,\cdots,X_t=i_t\})&=P(\{X_{t+1}=k|X_t=j\})\\
P(\{X_{t+1}\leq x_{t+1}|X_1\leq x_1,\cdots,X_t\leq x_t\})&=P(\{X_{t+1}\leq x_{t+1}|X_t\leq x_t\})
\end{aligned}

となるとき、Markov性があるという。またMarkov性をもつ確率過程はMarkov過程と呼ぶ。さらに状態が整数値のみを取るMarkov過程をMarkov連鎖という。
 Markov性は以下の2つの性質をもつ:

  1. . Markov過程の将来の確率的挙動は現時点の値のみに依存し、それまでの履歴には無関係である。
  2. . Markov過程では、現在のことが分かれば未来と過去は独立である。

6.4 推移確率

 Markov連鎖の解析的挙動は、すべての状態j,k\in SSは状態空間)とすべての時点t\in Tに対して、確率


\begin{aligned}
p_{jk}(t)=P(\{X_{t+1}=k|X_t=j\})
\end{aligned}

を与えることで決定される。この確率を時点tにおける状態jから状態kへの1ステップ遷移確率と呼ぶ。特に遷移確率が時刻に依存しない場合、すなわち


\begin{aligned}
P(\{X_{t+1}|=X_t=k\})=p_{jk}, 0\leq p_{jk}\leq1
\end{aligned}

であるとき、斉時的であるという。
 推移確率はまとめて行列形式で書くと便利である:

 {\boldsymbol{P}_1}=\begin{pmatrix}
p_{11}&p_{12}&\cdots&p_{1N}\\
p_{21}&p_{22}&\cdots&p_{2N}\\
\vdots&\vdots&\ddots&\vdots\\
p_{N1}&p_{N2}&\cdots&p_{NN}\\
\end{pmatrix}

この成分は


\begin{aligned}
\sum_{j=1}^{N}\sum_{k=1}^{N}p_{jk}=1, 0\leq p_{jk}\leq 1
\end{aligned}

を満たす。
 ある行ベクトルについて\boldsymbol{v}_k=(v_1,\cdots,v_n)=(0,\cdots,0,1,0,\cdots,0)、すなわちv_k=1,v_n=1, n\neq kであるような場合、吸収状態であるという。これは、状態nになった場合、それ以外の状態にはならないことを表現している。金融工学では信用状態(特に信用格付)を表す行列として用いることがあり、吸収状態をデフォルト(倒産)と見なす。

 \begin{pmatrix}
p_{11}&p_{12}&\cdots&p_{1N}&p_{1,N+1}\\
p_{21}&p_{22}&\cdots&p_{2N}&p_{2,N+1}\\
\vdots&\vdots&\ddots&\vdots&\vdots\\
0&0&\cdots&0&1\\
\end{pmatrix}

 斉時的なMarkov連鎖を用いるとnステップ遷移行列を1ステップ遷移行列のべき乗で表せる:


\begin{aligned}
\boldsymbol{P}_n={\boldsymbol{P}_1}^n
\end{aligned}

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