- 1.今日のポイント
- 3. ニュース(1):シンガポール人経営者が中国への情報提供の疑いで逮捕
- 4. ニュース(2):金デリバティブへの課税が意味するもの
- 5. ニュース(3):韓国は米国の影響下から抜けられるのか
- 6. ニュース(4):東京医科大学・前理事長による申告漏れ
1.今日のポイント
●【シンガポール】シンガポール人経営者が中国への情報提供の疑いで米国において逮捕された
●【ドイツ】民間セクターによる貴金属投資に課税へ
●【韓国】李承晩大統領よりも金九の方が大統領にふさわしかったと統一部長官候補が主張
●【日本】東京医大前理事長による申告漏れが発覚
2. マーケット指標
指数 | 前日終値 | 増減値 | 増減率 | 日付 |
---|---|---|---|---|
日本 | ||||
日経平均 | 22,751.61 |
▲132.61 |
▲0.581% |
22日終値 |
TOPIX | 1,572.96 |
▲9.78 |
▲0.62% |
22日終値 |
JASDAQ | 164.32 |
0.58 |
0.35% |
22日終値 |
東証マザーズ | 1,012.60 |
▲2.31 |
▲0.23% |
22日終値 |
日本国債10年物 | 0.020 |
0.004 |
25.00% |
22日終値 |
米国 | ||||
ダウ平均 | 26,469.89 |
▲182.44 |
▲0.687% |
24日終値 |
S&P500 | 3,215.63 |
▲20.03 |
▲0.621% |
24日終値 |
NASDAQ | 10,363.18 |
▲98.24 |
▲0.94% |
24日終値 |
SOX指数 | 2,038.71 |
▲32.26 |
▲1.57% |
24日終値 |
米国債10年物 | 0.587 |
0.005 |
0.89% |
24日終値 |
欧州・アジア | ||||
英FTSE100 | 6,123.82 |
▲87.58 |
▲1.42% |
24日終値 |
独DAX | 12,838.06 |
▲265.33 |
▲2.05% |
24日終値 |
上海総合指数 | 3,196.77 |
▲128.34 |
▲3.94% |
24日終値 |
印SENSEX30 | 38,128.9 |
▲11.57 |
▲0.0303% |
24日終値 |
外国為替 | ||||
USDJPY | 106.14 |
▲0.71 |
▲0.66% |
24日終値 |
EURJPY | 123.71 |
▲0.17 |
▲0.14% |
24日終値 |
EURUSD | 1.1656 +0.0062 +0.53% |
0.0003 |
0.0232% |
24日終値 |
コモディティ・その他 | ||||
原油先物(WTI) | 41.34 |
0.27 |
0.66% |
24日終値 |
原油先物(Brent) | 43.34 |
0.03 |
0.07% |
24日終値 |
金先物(COMEX) | 1,899.95 |
9.95 |
0.53% |
24日終値 |
銅先物(COMEX) | 2.8940 |
▲0.0445 |
▲1.51% |
24日終値 |
BTCJPY(bitFlyer) | 1,020,822 |
▲6,756 |
▲0.66% |
25日 06:45:06 |
3. ニュース(1):シンガポール人経営者が中国への情報提供の疑いで逮捕
- 米国においてJun Wei Yeoが逮捕された
- 同人は米国において中国への情報提供目的で企業を経営していたことを認めている
4. ニュース(2):金デリバティブへの課税が意味するもの
- ドイツ連邦政府が貴金属を裏付資産とした有価証券への課税を検討している
- この17日に提出された法案が通れば、早ければ来年にも定率で課税されることとなる
(1) 知っておきたいこと
現在の貴金属価格の上昇を受けて、金などの貴金属を裏付資産とする有価証券やデリバティブも人気を博している。その典型が金(ゴールド)を裏付けにしたETCであるXetra-Goldである。他方で興味深いのが、インド政府が発行した金裏付けのある国債である*1。このように金関係の有価証券・デリバティブが活況の下にある。
当然、そうなれば課税したいと思うのが当局である。ここで注目しておきたいのが、今回の法案は民間セクターによる貴金属(関係資産)投資および貴金属(関係資産)保有にのみ課税するとしている点である。すなわち国家機関によるものは規定外となっているのだ。現時点で詳細が不明なのであるが、その除外対象にドイツ連邦銀行(中央銀行)が入るかもしれない。
こうした流れは他国も追随し得るのだが、そうした際に課税インパクトを下げるべく中央銀行(ないしそれに準ずる機関)にそうした資産を売却する可能性はないだろうか。そのように金(ゴールド)などの貴金属を民間から買い上げていくようなスキームを構築しつつあるのではないかということだ。それを元手に新たな通貨(特にCBDC)が発行されていくという流れの可能性があると考えている。単に取れるところから取ろう、という話だけではない。
(2) まとめ
- 貴金属マーケットの高騰から違う方向への誘導の可能性がある
- その中で最終的には政府(ないしそれに準ずる機関)による貴金属の買い上げという流れになるのかに注目
5. ニュース(3):韓国は米国の影響下から抜けられるのか
- 李仁栄・韓国統一部長官候補が李承晩元大統領が国父だという主張に同意し難いと発言した
- 同候補は1987年9月に全国大学生代表者協議会の第1期議長を務めていた際、同元大統領政権を傀儡政権であると主張していた
(1) 知っておきたいこと ~中韓の接近~
朴三得・報勲処長が李承晩元大統領を大統領ではなく「博士」と呼称したことがここ最近、韓国で話題になっている。
わが国において1945年8月以降の進駐軍下における政府をどう捉えるのかとも同じような文脈にあり結論を出しがたいものではある。しかしこのような議論が韓国側から噴出していること自体が非常に興味深いと言える。かつて朴正煕大統領(当時)が暗殺された当時、韓国は核開発を推進してきており、カーター米大統領(当時)が名指しで韓国を批判するほど米韓関係は冷却化していた*2。
他方で、1970年代は南北融和の時代でもあった。1972年には同じく朴正煕大統領と金日成主席との間で南北共同声明が締結されて南北融和が叫ばれていた中で、金大中誘拐事件がその翌年に生じたあおりを受けて両者は再度断絶したのだった。
こうした歴史の推移を安直かつ雑に現在へと投射してみると、北朝鮮との融和は上手くいかず、他方でわが国との係争も引き続き膠着状態にある。他方で在韓米軍の撤退を巡り米国とは折り合いが付かない。「三面楚歌」とでも言うべき状況である。であれば頼るべきは中国ということになる(ロシアは北朝鮮やわが国の領海、中国を挟む都合上、少し考えづらい)。とはいえここで中国に接近すれば本気で米国と対立することになる中で、韓国はどう動くのか。中国に接近するのか。かつての核開発のように自衛を目指すのか。いずれにしても韓国経済の苦境は続く。
(2) まとめ
- 韓国が取ることのできる選択肢は中国への接近か自衛
- いずれにしても韓国経済は苦境のままにある